kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

オリジナル勉強風呂Gu 第668回 2023.1/14

古文研究法80-1 万葉集より:巻向(まきむく)の桧原(ひはら)もいまだ雲居ねば 小松が末ゆ沫雪(あわゆき)流る 纏向(まきむく)のヒノキの原にもまだ雲がかかっていないのに、小松の枝先を淡雪が流れるように降っているなあ。 N君:纏向は奈良県桜井市の巨大な前…

オリジナル勉強風呂Gu 第667回 2023.1/13

古文研究法79-2 土佐日記:「ひさかたの月に生(お)ひたる桂川 そこなる影も変はらざりけり」。またある人詠めり。「桂川我が心にも通はねど 同じ深さに流るべらなり」。 「月世界に生えているという桂、その桂と同じ名を持つ桂川よ、その川の流れも、底に映…

オリジナル勉強風呂Gu 第666回 2023.1/12

古文研究法79-1 土佐日記:かくて京へ行くに、島坂にて人あるじしたり。必ずしもあるまじきわざなり。発(た)ちて行きし時よりは来る時ぞ人はとかくありける。これにもかへりごとす。夜になして京には入らむと思へば、急ぎしもせぬ程に月出でぬ。桂川、月のあ…

オリジナル勉強風呂Gu 第665回 2023.1/11

古文研究法78-2 徒然草137段より:花の散り月の傾くを慕ふならひはさることなれど、ことに、かたくななる人「この枝かの枝散りにけり、今は見所無し」などは言ふめる。 花が散ったり月が山の端に入っていくのを惜しみ慕う世人の習わしはもっともなことだ。し…

オリジナル勉強風呂Gu 第664回 2023.1/10

古文研究法78-1 徒然草137段より:花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。雨に向かひて月を恋ひ垂れ込めて春の行方(ゆくへ)知らぬも猶(な)ほあはれに情深し。咲きぬべきほどの梢、散りしほれたる庭など見所多けれ。歌の詞書(ことばがき)にも「花見にま…

オリジナル勉強風呂Gu 第663回 2023.1/9

古文研究法77-2 伊勢物語9段より:さるをりしも白き鳥の、嘴(くちばし)と足と赤き、鴫(しぎ)の大きさなる、水の上に遊びつつ魚(いほ)を食ふ。京には見えぬ鳥なれば、皆人知らず、渡し守に問ひければ「これなむ都鳥」と言ふを聞きて、「名にし負(お)はばいざ…

オリジナル勉強風呂Gu 第662回 2023.1/8

古文研究法77-1 伊勢物語9段より:なほ行き行きて武蔵の国と下総の国との中にいと大きなる河あり、それを隅田川といふ、その川のほとりに群れ居て思ひやれば「限りなく遠くも来(き)にけるかな」と、わびあへるに、渡し守「はや船に乗れ、日も暮れぬ」と言ふ…

オリジナル勉強風呂Gu 第661回 2023.1/7

古文研究法76-2 更級日記:「鳥辺山(とりべやま)谷に煙の燃え立たば はかなく見えし我と知らなむ」と、言ひ知らずをかしげにめでたく書き給へるを見て、いとど涙を添へまさる。 「もし鳥辺山の谷に煙が立ち上ったら、その煙は日頃弱々しく見えた私の火葬の煙…

オリジナル勉強風呂Gu 第660回 2023.1/6

古文研究法76-1 更級日記:また聞けば、侍従の大納言の娘、亡くなり給ひぬなり。殿の中将のおぼしなげくなるさま、わがものの恋しき折なれば、いみじくあはれなりと聞く。上(のぼ)り着きたりし時、「これ手本にせよ」とて、この姫君の御手を取らせたりしを「…

オリジナル勉強風呂Gu 第659回 2023.1/5

古文研究法75-3 源氏物語桐壺:あながちに御前さらずもてなさせ給ひしほどに、おのづから軽(かろ)きかたにも見えしを、この皇子(みこ)生まれ給ひて後は、いと心殊(こころこと)に思(おぼ)ほしおきてたれば、「坊にも、ようせずば、この皇子の居たまふべきなめ…

オリジナル勉強風呂Gu 第658回 2023.1/4

古文研究法75-2 源氏物語末摘花(すえつむはな):曇りがちに侍るめり。客人(まらうど)の来むとはべりつる、いとひ顔にもこそ。いま、心のどかにを。御格子まゐりなむ。 だいぶ曇っているようです。我が家にお客さんだ来る予定ですので(もし私が居ないと)会い…

オリジナル勉強風呂Gu 第657回 2023.1/3

古文研究法75-1 源氏物語少女:この院の内に御曹司(おんぞうし)つくりてまめやかに才(ざえ)深き師にあづけ聞こえ給ひてぞ、学問せさせ奉り給ひける。月に三度ばかりを参り給へとぞ許し聞こえ給ひける。 源氏の君は、この建物の中に勉強部屋をこしらえて、精…

オリジナル勉強風呂Gu 第656回 2023.1/2

古文研究法74-2 源氏物語帚木:近くて見む人の聞き分き知るべからむに、語りも合はせばやと、心ひとつに思い余る事など多かるをうちひとりごたるるに、「何事ぞ」などさし仰ぎたらむは、いかがは口惜しからぬ。 気心の知れていて分別のある妻に、夫がシンミ…

オリジナル勉強風呂Gu 第655回 2023.1/1

古文研究法74-1 源氏物語帚木:まめまめしき筋を立てて、耳はさみがちに、美相なき家刀自(いへとうじ)の、ひとへにうちとけたる後見(うしろみ)ばかりをして、朝夕の出で入りにつけても、おほやけ・わたくしのたたずまひ、良き・悪しき事の目にも耳にもとまる…

オリジナル勉強風呂Gu 第654回 2022.12/31

古文研究法73-3 尾張説(石原正明注釈):「梅が香に」と直して梅の歌にはなるとも、「花の香に」として桜の歌にだになれば難にあらず。より来るに随(したが)ふことなり。かやうの難は今時の人、常に言ふことなれど、褊(せば)き論なり。「桜にうとし」とある、…

オリジナル勉強風呂Gu 第653回 2022.12/30

古文研究法73-2 美濃説(本居宣長注釈):「袖の」の「の」は俗に「が」といふ意にて、余の「の」文字とは異なり。三の句を「梅が香に」として、すべてのさま梅の趣なり。桜はうとし。 「袖の」の「の」は、いま世間で「が」と言う場合と同じ意味で、そのほか…

オリジナル勉強風呂Gu 第652回 2022.12/29

古文研究法73-1 新古今集:風かよふ寝覚めの袖の花の香に 薫る枕の春の夜の夢 風が吹き通ってきて夢から醒めた。枕にしていた袖に花の香がするようだ。その香に、先刻の甘美な春の夜の夢がほのぼのと感じられる。 N君:なんだか作ったような歌ですね。第489…

オリジナル勉強風呂Gu 第651回 2022.12/28

古文研究法72-3 徒然草19段より:花橘(はなたちばな)は名こそ負(を)へれ、なほ梅の匂(にほ)ひにぞ、いにしへの事もたちかへり恋しう思ひ出でらるる。 花橘は昔の事を偲ばせるので有名だが、何と言ったって梅の匂いによってこそ、昔の事もその当時に戻って懐…

オリジナル勉強風呂Gu 第650回 2022.12/27

古文研究法72-2 徒然草54段より:「いたうこそ困(こう)じたれ。」 「あはれ、紅葉を焼かむ人もがな。」 「験(げむ)あらむ僧たち、試みられよ。」 「いやもうくたびれちゃったよ。」「あーあ、紅葉で焚き火をする人が居ればいいのになあ。」「霊力を持ってい…

オリジナル勉強風呂Gu 第649回 2022.12/26

古文研究法72-1 更級日記:門出をしたるところはめぐりなどもなくて、かりそめの茅屋(かやや)の蔀(しとみ)などもなし。簾(すだれ)かけ幕など引きたり。南ははるかに野のかた見やらる。 仮立ちして滞在したところは周囲の垣根などもなくちょっとした茅葺きの…

オリジナル勉強風呂Gu 第648回 2022.12/25

古文研究法71-2 徒然草71段より:またいかなる折(をり)ぞ、ただ今、人の言ふ事も、目に見ゆる物も、我が心の内も、かかることのいつぞやありしかと思(おぼ)えて、いつとは思ひ出でねども、まさしくありし心地のするは、我ばかりかく思ふにや。 またどうした…

オリジナル勉強風呂Gu 第647回 2022.12/24

古文研究法71-1 徒然草71段より:名を聞くより、やがて面影は推し量らるる心地するを、見る時はまたかねて思ひつるままの顔したる人こそなけれ。昔物語を聞きても、このごろの家のそこほどにてぞありけむと思(おぼ)え、人も今見る人の中に思ひよそへらるるは…

オリジナル勉強風呂Gu 第646回 2022.12/23

古文研究法70-2 土佐日記:青海原(あおうなばら)ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも とぞ詠めりける。 N君:この歌はすでに第429回に登場した歌ですが、あの百人一首では「青海原」のところが「天の原」となっていました。前回も指摘した通り「日…

オリジナル勉強風呂Gu 第645回 2022.12/22

古文研究法70-1 土佐日記:昔、安倍の仲麿といひける人は、唐(もろこし)に渡りて帰り来ける時に、かの国の人、馬(むま)のはなむけし別れ惜しみて、かしこの詩(からうた)作りなどしける。飽かずやありけむ、二十日(はつか)の夜の月出づるまでぞありける。その…

オリジナル勉強風呂Gu 第644回 2022.12/21

古文研究法69-2 日本永代蔵:然(しか)りといへども、残して子孫のためにはなりぬ。密かに思ふに、世にあるほどの願ひ、何によらず、銀徳にてかなはざること、天(あめ)が下に五つあり。それより外(ほか)はなかりき。 たしかに金銀はあの世では役に立たぬが、…

オリジナル勉強風呂Gu 第643回 2022.12/20

古文研究法69-1 日本永代蔵:人間、長く見れば朝(あした)を知らず、短く思へば夕(ゆふべ)に驚く。されば天地(あめつち)は万物の逆旅(げきりょ)、光陰は百代の過客(かかく)、浮生(ふせい)は夢幻といふ。時の間(ま)の煙、死すれば何ぞ、金銀、瓦石(ぐわせき)に…

オリジナル勉強風呂Gu 第642回 2022.12/19

古文研究法68-3 徒然草216段より:(最明寺入道、接待を受ける側)「年ごとに給はる足利の染め物、心もとなく候」と申されければ、(足利左馬、接待する側)「用意し候」とて、いろいろの染め物三十、前にて女房どもに小袖に調(てう)ぜさせて、後に遣(つか)はさ…

オリジナル勉強風呂Gu 第641回 2022.12/18

古文研究法68-2 徒然草211段より:財(たから)多しとてたのむべからず、時の間に失ひやすし。才(ざえ)ありとてたのむべからず、孔子も時にあはず。徳ありとてたのむべからず、顔回も不幸なりけり。 自分の財産が多いからといってあてにしてはいけない、わずか…

オリジナル勉強風呂Gu 第640回 2022.12/17

古文研究法68-1 徒然草176段より:黒戸は、小松の帝、位に即(つ)かせ給ひて、昔ただうどにておはしましし時、まさな事せさせ給ひしを忘れ給はで、常に営ませ給ひける間(ま)なり。御薪(みかまぎ)にすすけたれば黒戸といふとぞ。 黒戸の御所は、光孝天皇が御位…

オリジナル勉強風呂Gu 第639回 2022.12/16

古文研究法67-4 古今集:嬉しきを何に包まむ唐衣(からごろも) 袂(たもと)豊かに裁(た)てと言はましを 嬉しさが大変な分量で何に包んだらよいのか分からない、袂に入れようとしても狭くて入りきらない、こんなことだったら縫ってもらう時、ゆっくり広く裁断し…