kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

2021-01-01から1年間の記事一覧

オリジナル勉強風呂Gu 第359回 2022.3/12

帚木180:(式部の言葉続き)かの馬の頭の申し給へるやうに、おほやけごとをも言ひ合はせ、わたくしざまの世に住まふべき心おきてを思ひめぐらさむかたもいたり深く、才(ざえ)の際(きは)、なまなまの博士はづかしく、すべて口あかすべくなむ侍らざりし。 さき…

オリジナル勉強風呂Gu 第358回 2022.3/11

帚木178・179:(中将)「式部がところにぞ、気色ある事はあらむ、少しづつ語り申せ」と責めらる。(式部)「しもがしもの中には、なでふ事か聞こしめし所侍らむ」と言へど、頭の君(=頭中将=中将)まめやかに「おそし」と責め給へば、(式部)「なにごとをとり申さ…

オリジナル勉強風呂Gu 第357回 2022.3/10

帚木176・177:(中将の言葉続き)このさまざまのよき限りを取り具し、難ずべきくさはひまぜぬ人は、いづこにかはあらむ。吉祥天女を思ひかけむとすれば、ほふけづき、くすしからむこそ、またわびしかりぬべけれ」とて、皆笑ひぬ。 そこで、これらの女たちから…

オリジナル勉強風呂Gu 第356回 2022.3/9

帚木172・173・174・175:(中将の言葉続き)されば、かのさがなものも、思ひ出であるかたに忘れ難けれど、さしあたりて見むには、わずらはしく、よくせずは、あきたきこともありなむや。琴の音すすめりけむかどかどしさも、すきたる罪重かるべし。この心もと…

オリジナル勉強風呂Gu 第355回 2022.3/8

帚木167・168・169・170・171:(中将の言葉続き):かの撫子(なでしこ)のらうたく侍りしかば、いかで尋ねむと思ひ給ふるを、今もえこそ聞きつけ侍らね。これこそ宣(のたま)へるはかなきためしなめれ。つれなくて、辛しと思ひけるも知らで、あはれ絶えざりしも…

オリジナル勉強風呂Gu 第354回 2022.3/7

帚木164・165・166:(中将の言葉続き):まだ世にあらば、はかなき世にぞさすらふらむ。あはれと思ひし程に、わづらはしげに思ひまどはす気色見えましかば、かくもあくがらさざらまし。こよなきとだえおかず、さるものにしなして、ながく見るやうも侍りなまし…

オリジナル勉強風呂Gu 第353回 2022.3/6

帚木163:(中将の言葉続き)涙をもらし落としても、いと恥づかしくつつましげにまぎらはし隠して、つらきをも思ひ知りけりと見えむは、わりなく苦しきものと思ひたりしかば、心安くて、また、とだえ置き侍りし程に、跡もなくこそかきけちて失せにしか。 彼女…

オリジナル勉強風呂Gu 第352回 2022.3/5

帚木161・162:(中将の歌)『咲き混じる色はいづれと分かねどもなほ常夏に如(し)く物ぞなき』大和撫子をばさしおきて、まづちりをだになど、親の心をとる。(女)『打ち払ふ袖も露けき常夏に嵐吹き添ふ秋も来にけり』と、はかなげに言ひなして、まめまめしく恨…

オリジナル勉強風呂Gu 第351回 2022.3/4

帚木159・160:(源氏)「さてその文の詞(ことば)は」と問ひ給へば、(中将)「いさや、ことなることもなかりきや。(女)『山がつの垣ほ荒るとも折々にあはれはかけよ撫子の露』 思ひ出でしままにまかりたりしかば、例のうらもなきものから、いと物思ひ顔にて、荒…

オリジナル勉強風呂Gu 第350回 2022.3/3

帚木156・157・158:(中将の言葉続き)親もなくいと心細げにて、さらばこの人こそは、と、事にふれて思へるさまも、らうたげなりき。かうのどけきにおだしくて、久しくまからざりし頃、この見給ふるわたりより、情けなくうたてあることをなむ、さるたよりあり…

オリジナル勉強風呂Gu 第349回 2022.3/2

帚木155:(中将の言葉続き)頼むにつけては、うらめしと思ふ事もあらむと、心ながらおぼゆる折々も侍りしを、見知らぬやうにて、久しき途絶えをも、かうたまさかなる人とも思ひたらず、ただ朝夕に、もてつけたらむありさまに見えて、心苦しかりしかば、頼めわ…

オリジナル勉強風呂Gu 第348回 2022.3/1

帚木154:中将、「なにがしは、しれものの物語をせむ」とて、「いとしのびて見初めたりし人の、さても見つべかりし気配なりしかば、ながらふべきものとしも思ふ給へざりしかど、なれ行くままにあはれとおぼえしかば、絶えだえ、忘れぬものに思う給へしを、さ…

オリジナル勉強風呂Gu 第347回 2022.2/28

帚木148・149・150・151・152・153:(左馬頭の言葉続き)今、さりとも、ななとせ余りが程におぼし知り侍りなむ。なにがしが賤しき諫(いさ)めにて、すきたわめらむ女に心おかせ給へ。あやまちして、見む人のかたくななる名をも立てつべきものなり」と戒(いまし…

オリジナル勉強風呂Gu 第346回 2022.2/27

帚木145・146・147:(左馬頭の言葉続き)このふたつの事を思う給へ合はするに、若き時の心にだに、なほさやうにもて出でたることは、いとあやしく頼もしげなく、おぼえ侍りき。今よりのちは、ましてさのみ思ひ給へらるべき。御心のままに、折らば落ちぬべき萩…

オリジナル勉強風呂Gu 第345回 2022.2/26

帚木143・144:(左馬頭の言葉続き)ただ時々うち語らふ宮仕へ人などの、あくまでざればみ好きたるは、さても見る限りはをかしくもありぬべし。時々にてもさる所にて忘れぬよすがと思う給へむには、頼もしげなくさしすぐいたり、と心おかれて、その夜の琴にこ…

オリジナル勉強風呂Gu 第344回 2022.2/25

帚木142続き:(左馬頭の言葉続き)女いたう声つくろひて、(女)『木枯らしに吹きあはすめる笛の音を 引きとどむべき言の葉ぞなき』と、なまめきかはすに、憎くなるをも知らで、また筝の琴を盤渉調に調べて、今めかしく掻いひきたる爪音、かどなきにはあらねど…

オリジナル勉強風呂Gu 第343回 2022.2/24

帚木140・141・142:(左馬頭の言葉続き)男いたくめでて簾(すだれ)のもとに歩み来て、(男=殿上人)『庭の紅葉こそ踏み分けたる跡もなけれ』などねたます。菊を折りて(男)『琴の音も月もえならぬ宿ながら つれなき人をひきやとめける、わろかめり』など言ひて…

オリジナル勉強風呂Gu 第342回 2022.2/23

帚木138・139:(左馬頭の言葉続き)懐なりける笛取り出でて吹き鳴らし『影も良し』など、つづりし謡ふほどに、よくなる和琴を調べ整へたりける、うるはしく掻き合はせたりしほど、けしうはあらずかし。律の調べは、女のものやはらかに掻き鳴らして、簾の内よ…

オリジナル勉強風呂Gu 第341回 2022.2/22

帚木136・137:(左馬頭の言葉続き)もとよりさる心をかはせるにやありけむ、この男いたくすずろぎて、門近き廊の簀の子(すのこ)だつものに尻かけて、とばかり月を見る。菊いと面白くうつろひわたり、風にきほへる紅葉の乱れなど、あはれと、げに見えたり。 す…

オリジナル勉強風呂Gu 第340回 2022.2/21、

帚木135:(左馬頭の言葉続き)神無月の頃ほひ、月おもしろかりし夜、うちよりまかで侍るに、ある上人(うへひと)きあひて、この車に合ひ乗りて侍れば、大納言の家にまかりとまらむとするに、この人言ふやう、(この殿上人)『こよひ人待つらむ宿なむ、あやしく心…

オリジナル勉強風呂Gu 第339回 2022.2/20

帚木134:(左馬頭の言葉続き)この人失せて後、いかがはせむ、あはれながらも過ぎぬるはかひなくて、しばしばまかり慣るるには、少しまばゆく、艶に好ましきことは、目につかぬ所あるに、うち頼むべくには見えず、かれがれにのみ見せ侍るほどに、しのびて心か…

オリジナル勉強風呂Gu 第338回 2022.2/19

帚木132・133:(左馬頭)「さてまた同じ頃、まかりかなひし所は、人もたちまさり、心ばせ、まことにゆゑありと見えぬべく、うち読み走り書きかいひく爪音手つき口つき、皆たどたどしからず、見聞きわたり侍りき。見る目も事もなく侍りしかば、このさがな者を…

オリジナル勉強風呂Gu 第337回 2022.2/18

帚木128・129・130・131:中将、「そのたなばたの裁ち縫ふかたをのどめて、長き契りにぞあえまし。げにその竜田姫の錦には、またしくものあらじ。はかなき花紅葉と言ふも、をりふしの色あひつきなく、はかばかしからぬは、露のはえなく、消えぬるわざなり。…

オリジナル勉強風呂Gu 第336回 2022.2/17

帚木126・127:(左馬頭の言葉続き)ひとへにうち頼みたらむ方は、さばかりにてありぬべくなむ思う給へ出でらるる。はかなきあだごとをも、まことの大事をも、言ひ合はせたるに、かひなからず、竜田姫と言はむにもつきなからず、七夕の手にも劣るまじく、その…

オリジナル勉強風呂Gu 第335回 2022.2/16

帚木124・125:(左馬頭の言葉続き)の中の(左馬頭の心中)『さりとも、たえて思ひ放つやうはあらじ』と思う給へて、とかく言ひ侍りしを、そむきもせず、たづねまどはさむとも隠れしのびず、かがやかしからず、いらへつつ、ただ(女)『ありしながらは、えなむ見…

オリジナル勉強風呂Gu 第334回 2022.2/15

帚木123:(左馬頭の言葉続き)艶なる歌をも詠まず、気色ばめる消息(せうそこ)もせで、いとひたやごもりになさけなかりしかば、あへなき心地して、さがなく許しなかりしも、(女の心中)『我をうとみね』と思ふかたの心やありけむと、さしも見給へざりし事なれど…

オリジナル勉強風呂Gu 第333回 2022.2/14

帚木121・122:(左馬頭の言葉続き)さればよと心おごりするに、さうじみはなし。さるべき女房ばかり泊まりて、(女房)『親の家にこのよさりなむわたりぬる』と答え侍り。 ああやっぱりなあ、とその気になって入ってみると、なんのことはない、本人はいやしない…

オリジナル勉強風呂Gu 第332回 2022.2/13

帚木120:(左馬頭の言葉続き)の中で(左馬頭の心中)『うちわたりの旅寝すさましかるべく、気色ばめるあたりは、そぞろ寒くや』と思う給へしかば、いかが思へると、気色も見がてら、雪をうちはらひつつ、なま人わろく、爪食はるれど、(左馬頭の心中)『さりとも…

オリジナル勉強風呂Gu 第331回 2022.2/12

帚木119:(左馬頭の言葉続き)の中で(左馬頭から女への歌)『手を折りてあひみしことを数ふれば これひとつやは君がうきふし、、、え恨みじ』など言ひ侍れば、さすがにうち泣きて、(女から左馬頭への返歌)『うきふしを心ひとつに数え来て こや君が手を別るべき…

オリジナル勉強風呂Gu 第330回 2022.2/11

帚木116続き・117・118:(左馬頭の言葉続き)腹立たしくなりて、にくげなることどもを言ひはげまし侍るに、女もえおさめぬすぢにて、指(および)ひとつを引き寄せて食ひて侍りしを、おどろおどろしくかこちて、(左馬頭から女への文句)『かかる疵さへつきぬれば…