2021-09-03から1日間の記事一覧
帚木121・122:(左馬頭の言葉続き)さればよと心おごりするに、さうじみはなし。さるべき女房ばかり泊まりて、(女房)『親の家にこのよさりなむわたりぬる』と答え侍り。 ああやっぱりなあ、とその気になって入ってみると、なんのことはない、本人はいやしない…
帚木120:(左馬頭の言葉続き)の中で(左馬頭の心中)『うちわたりの旅寝すさましかるべく、気色ばめるあたりは、そぞろ寒くや』と思う給へしかば、いかが思へると、気色も見がてら、雪をうちはらひつつ、なま人わろく、爪食はるれど、(左馬頭の心中)『さりとも…
帚木119:(左馬頭の言葉続き)の中で(左馬頭から女への歌)『手を折りてあひみしことを数ふれば これひとつやは君がうきふし、、、え恨みじ』など言ひ侍れば、さすがにうち泣きて、(女から左馬頭への返歌)『うきふしを心ひとつに数え来て こや君が手を別るべき…