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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第651回 2022.12/28

古文研究法72-3 徒然草19段より:花橘(はなたちばな)名こそ負(を)へれ、なほ梅の匂(にほ)ひにぞ、いにしへの事もたちかへり恋しう思ひ出でらるる

花橘は昔の事を偲ばせるので有名だが、何と言ったって梅の匂いによってこそ、昔の事もその当時に戻って懐かしく思い出されるのである。

N君伊勢物語に登場する有名な歌「五月(さつき)待つ花橘の香をかげば 昔の人の袖の香ぞする」でもおなじみの「花橘」は「昔懐かしい」とセットになった景物なのですが、この文章は「橘より梅のほうがもっと上」と言っています。係り結びがそこで終わらずに続いていく時には「逆接の意」がにじみ出てきます。この感覚は現代語にも生きていて、たとえば「我々はAこそすれBは決してしない」みたいな言い方があります。この「こそすれ」の部分に逆接の意がにじんでいます。助動詞「る・らる」は助動詞活用表の一番右にあって、尊敬・自発・可能・受身ですが、ここでは自発でした。「右にある」ということは、未然形接続であることを意味しています。

Generally speaking, the flower of Tachibana is famous for its power which makes us recollect old days.  However, actually it is the perfume of Japanese plum that reminds us of old things and make us feel nostalgic about them just as if we went back to those days.

S先生:上出来です。強制的な意味合いの強い使役動詞 make が出ましたね。He made me go there alone.「独りで行かせた」のように強い言い方になります。これに対して let は弱くて、強制ではなく許容です。Let me know about it.「教えて下さい」のように使います。have はもっと弱い使役動詞で、ほとんど依頼です。I had him come here yesterday.「来てもらった」。ただし一応使役動詞ではあるので目上の人にはあまり使いません。I had my teacher check the composition. とするよりも普通に I asked my teacher to check the composition. とするのが無難でしょう。checkが原形ではなく不定詞に変わったことに注意して下さい。

Tachibana is famous as a flower which reminds us of the good old days.  But it is the fragrance of plum-blossoms that makes us recall past events with nostalgia.