2022-12-31から1日間の記事一覧
古文研究法80-1 万葉集より:巻向(まきむく)の桧原(ひはら)もいまだ雲居ねば 小松が末ゆ沫雪(あわゆき)流る 纏向(まきむく)のヒノキの原にもまだ雲がかかっていないのに、小松の枝先を淡雪が流れるように降っているなあ。 N君:纏向は奈良県桜井市の巨大な前…
古文研究法79-2 土佐日記:「ひさかたの月に生(お)ひたる桂川 そこなる影も変はらざりけり」。またある人詠めり。「桂川我が心にも通はねど 同じ深さに流るべらなり」。 「月世界に生えているという桂、その桂と同じ名を持つ桂川よ、その川の流れも、底に映…
古文研究法79-1 土佐日記:かくて京へ行くに、島坂にて人あるじしたり。必ずしもあるまじきわざなり。発(た)ちて行きし時よりは来る時ぞ人はとかくありける。これにもかへりごとす。夜になして京には入らむと思へば、急ぎしもせぬ程に月出でぬ。桂川、月のあ…