kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第659回 2023.1/5

古文研究法75-3 源氏物語桐壺:あながちに御前さらずもてなさせ給ひしほどに、おのづから軽(かろ)きかたにも見えし、この皇子(みこ)生まれ給ひて後は、いと心殊(こころこと)に思(おぼ)ほしおきてたれば、「にも、ようせずば、この皇子の居たまふべきなめり」と、一の皇子の女御(にょご)は思(おぼ)し疑へり。

帝は桐壺更衣を、やたらと身近に置いて処遇なさったので、その行動がややもすると軽々しいような風にも見えたのだが、更衣にこの皇子(のちの光源氏)が生まれた後は、帝はこの皇子を特別に待遇なさっておられるので、長男の母たる弘徽殿女御(こきでんのにょご)は「皇太子にはひょっとするとこの次男が就くかもしれないわ」とお疑いになった。

N君:主語や目的語が気軽に省略されるので読んでいる方はたまりません。はじめの部分は主語=帝、目的語=桐壺更衣、です。ここをはずしたら一生分かりません。形容動詞「あながちなり」は、程度が甚だしい状態、を言うので「むやみやたらと」のような意味になります。「御前去らず」は「帝が自らの御前を去らず」なので「身近に」となります。久し振りに逆接「を」が登場しました。「坊」は「皇太子」、「ようせずば」は「ひょっとしたら」。源氏物語はやっぱり難しいです。

The Emperor excessively wanted to put Kiritsubo-no-Koi around Him, which seemed to be a thoughtless behavior.  After Koi bore the second Prince, He showed an extraordinary affection to him.  Therefore the Nyogo, the mother of the first Prince, felt uneasy with a suspision that the second boy might become the Crown Prince.

S先生:よく書けていますが、第1文 around Him「身近に」の around はちょっと違う感じがします。by のほうが適切かと思います。

The Emperor always kept Kiritsubo by His side and loved her so tenderly as to look imprudent.  And after she gave birth to another Prince, He treated the second Prince overprotectedly as never before.  His blind love for the second Prince made Nyogo worried that he might become the Crown Prince.