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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第179回 2021.9/13

桐壺119:いみじきもののふ、あたかたきなりとも、見てはうちゑまれぬべきさまのし給へれば、えさし放ち給はず。

さすがに荒くれの武士でも、仇敵であったとしても、この君を見ては、ついつい口元が綻ぶというほどのかわいらしさゆえ、さしもの弘徽殿女御までもが粗略にすることもできない。

N君:武士が主語であったはずなのに、最後の「えさし放ち給はず」の主語が突然弘徽殿女御になっているのに唖然とします。また、ふたつの助動詞「給ふ」のうち、はじめのほうは下二段で謙譲、あとのほうは四段で尊敬です。

The second Prince was so pretty that even wild warriors, who were hateful to him, would smile at a mere sight of him.  Strong-minded as she was, Kokiden-no-Nyogo could not but treat him kindly.

S先生:第1文の最後の at a mere sight of him「ひとめ見ただけで」はなかなか良い。第2文前半の譲歩節も軽い感じでおおいに結構ですが、Strong-minded というよりはもっと意地悪く Ill-intentioned くらいでもよいと思います。それから、これまで桐壺更衣腹の皇子を the young Prince と表現してきましたが、第1皇子に対して弟という意味で younger を使う方が良いと思うので今後は the younger Prince と書きます。あるいは the second Prince でもよいですね。

The younger Prince was so adorable that even rough, hateful warriors smiled in spite of themselves when they saw him.  The malicious Kokiden-no-Nyogo herself could not help teating him kindly.