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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

オリジナル勉強風呂Gu 第800回 2023.5/27

古文研究法138-5 新古今集より:竜田川嵐や峯に弱るらむ 渡らぬ水も錦絶えけり 竜田川のあたりで吹く強風が峯に当たって弱まったのであろうか、渡りもしないのに水上に吹き敷かれた紅葉の錦が途絶えてしまった。 N君:前回は「人が川を渡ると紅葉の錦が途絶…

オリジナル勉強風呂Gu 第799回 2023.5/26

古文研究法138-4 新古今集より:竜田川紅葉乱れて流るめり 渡らば錦なかや絶えなむ 竜田川には紅葉がいっぱい散って流れている。それを無理に渡ると、錦のような美しい錦の帯が途切れてしまうかもしれないので、渡りかねるなあ。 N君:この歌はさすがの僕で…

オリジナル勉強風呂Gu 第798回 2023.5/25

古文研究法138-3 新古今集より:山深み春とも知らぬ松の戸に たえだえかかる雪の玉水 奥深い山里なので春になったとも知らずに住んでいるが、松の木で作った戸に、雪解けの水が雫となって落ちてくるので「ああ春になったなあ」と感じられる。 N君:「名詞+…

オリジナル勉強風呂Gu 第797回 2023.5/24

古文研究法138-2 新古今集より:津の国の難波(なには)の春は夢なれや 芦(あし)の枯れ葉に風わたるなり。 「難波津の春」と詠まれて有名なこのあたりの美しい春風景も今は夢のような感じだ。眼前には冬枯れの芦の葉とそれを吹き通る風だけしかない、もの淋し…

オリジナル勉強風呂Gu 第796回 2023.5/23

古文研究法138-1 新古今集より:春の夜の夢の浮橋とだえして 峯に分かるる横雲の空 春の夜にまどろむ夢がふと醒めてしまった。橋の代用につなぎ合わせた小舟の綱が切れて、小舟がどこかへ流れ去ってしまったのだ。ふと見上げると峯のあたりで横にたなびく雲…

オリジナル勉強風呂Gu 第795回 2023.5/22

百人一首137-2 御裳濯川歌合(みもすそがはうたあはせ)より:左右ともに姿さび詞(ことば)をかしく聞こえはべり。右の「まさきのかづら」や、少しいかにぞ、と聞こゆれど、「外山の秋は」など言へる末の句、優(いう)にはべれば、なほ持(じ)と申すべくや。 左右…

オリジナル勉強風呂Gu 第794回 2023.5/21

古文研究法137-1 御裳濯川歌合(みもすそがはうたあはせ)より:「左」きりぎりす夜寒(よさむ)に秋のなるままに 弱るか声の遠去かりゆく 「右」松に這(は)ふまさきのかづら散りにけり 外山(とやま)の秋は風すさぶらむ 「左歌」もう秋も末で夜寒の頃となったの…

オリジナル勉強風呂Gu 第793回 2023.5/20

古文研究法136-2 更級日記より:かかる程のことはいらへぬも便(びん)なし、などあれば、「千草(ちぐさ)なる心ならひに秋の野の」とばかり言はせて、行き過ぎぬ。 こんな場合は返事をしないのも具合が悪い、などと供の者が言うので、私は上句を作って「移り気…

オリジナル勉強風呂Gu 第792回 2023.5/19

古文研究法136-1 更級日記より:八月ばかりに太秦(うづまさ)に籠(こも)るに、一条よりまうづる道に男車、ふたつばかりひきたててものへ行くにもろともに来(く)べき人待つなるべし、過ぎて行くに、随身(ずいじん)だつ者おこせて「花見に行くと君を見るかな」…

オリジナル勉強風呂Gu 第791回 2023.5/18

古文研究法135-4 井原西鶴「世間胸算用」より:せめて金銀わがものに持ち余りてすればなり、降っても照っても昼夜油断のならざる利を出す銀(かね)借る人の身代にて、かかる女の寛闊(くわんくわつ)、能々(よくよく)分別しては我と我が心の恥かしき儀なり。明…

オリジナル勉強風呂Gu 第790回 2023.5/17

古文研究法135-3 井原西鶴「世間胸算用」より:殊に今年はいづかたも女房家主(にょうぼういへぬし)奢(おご)りて、衣類に事欠かぬ身の、そのときの浮世模様の正月小袖をたくみ、帯とても昔渡りの本繻子(ほんじゅす)、一幅に一丈二尺、一筋につき銀二枚が物を…

オリジナル勉強風呂Gu 第789回 2023.5/16

古文研究法135-2 井原西鶴「世間胸算用」より:銭銀(ぜにかね)なくては越されざる冬と春との峠、これ借銭の山高うして登りかねたるほだし、それぞれに子といふものに身代相応の費(つひ)え、さしあたっては目には見えねど、年中に積もりて宝舟にも車にも積み…

オリジナル勉強風呂Gu 第788回 2023.5/15

古文研究法135-1 井原西鶴「世間胸算用」より:世の定めとして、大晦日(おおつごもり)は闇なること、天の岩戸の神代このかた知れたる事なるに人皆常に渡世を油断して毎年ひとつの胸算用違い、節季(せっき)を仕廻(しま)いかね迷惑するは面々覚悟悪(あ)しき故(…

オリジナル勉強風呂Gu 第787回 2023.5/14

古文研究法134-2 井原西鶴「万の文反古(よろづのふみほぐ)」より:常々親しく語り合ひ申し候ふ人には金銀はさておき命を捨て申し候。おのおのの心底、親類とは申し難し。私身代破りそのもとをまかり立ち申し候ふ時、道中の使ひ銀(がね)わづか三十目の事さへ…

オリジナル勉強風呂Gu 第786回 2023.5/13

古文研究法134-1 井原西鶴「万の文反故(よりづのふみほぐ)」より:ここもと珍しき干松茸(ほしまつたけ)一袋下されかたじけなく存じ候(さふらふ)。さりながら御心入れ満足に存ぜず候は、我らこの方へまかり下りし申し候は早十二・三年以前にまかりなり候に、…

オリジナル勉強風呂Gu 第785回 2023.5/12

古文研究法133-2 平家物語「海道くだり」より:(重衡)「かしこうぞなかりける、子だにあらましかばいかに心苦しからん」と宣(のたま)ひけるこそ、せめてもの事なれ。小夜(さや、さよ)の中山にかかり給ふにも、また越ゆべしともおぼえねば、いとどあはれの数…

オリジナル勉強風呂Gu 第784回 2023.5/11

古文研究法133-1 平家物語「海道くだり」より:都を出でて日数(ひかず)経(へ)れば、弥生(やよひ)もなかば過ぎ春も暮れなんとす。遠山の花は残りの雪かと見えて浦々島々霞み渡り、来し方行く末の事どもを思ひ続け給ふに(平重衡)「さればこれはいかなる宿業の…

オリジナル勉強風呂Gu 第783回 2023.5/10

古文研究法132-4 大鏡より:(某の主の心中)「げにかばかりの祝ひの御事、また今日になりて停(と)まらむも忌々(いまいま)しきに。やをら引き隠してあるべかりける事を心肝なく申すかな」、いかに思(おぼ)しつらむ」と、後にぞかの殿(=某の主)もいみじう悔い給…

オリジナル勉強風呂Gu 第782回 2023.5/9

古文研究法132-3 大鏡より:いとあやしく(某の主)「さまで大殿籠(おおとのごも)り入りたりとは見えさせ給はぬに、いかなればかくてはおはしますぞ」と思ひて、とばかり御前にさぶらふにぞ、うち驚かせ給ふさまにて(兼家)「御装束は果てぬるにや」と仰せらる…

オリジナル勉強風呂Gu 第781回 2023.5/8

古文研究法132-2 大鏡より:いとねぶたげなる御気色にてもてなさせ給ひて、ものも仰せられねば、もし聞こしめさぬにや、とて、また御気色給はれど、うちねぶらせ給ひてなほ御いらへ無し。 すると兼家公はひどく眠そうな様子をなさって何もおっしゃらないので…

オリジナル勉強風呂Gu 第780回 2023.5/7

古文研究法132-1 大鏡より:怪(け)と人の申す事どものさせる事なくて止(や)みにしは、前(さき)の一条院の御即位の日、大極殿(だいごくでん)の御装束すとて人々集まりたるに、高御座(たかみくら)のうちに髪付きたるものの頭(かしら)の血付きたるを見つけたり…

オリジナル勉強風呂Gu 第779回 2023.5/6

古文研究法131-2 紫式部日記より:御前(おんまえ、中宮彰子)にも近う侍(さぶら)ふ人々はかなき物語するを聞こしめつつなやましうおはしますべかめるを、さりげなくもて隠させ給へり。御有様などの、いとさらなることなれど、浮世のなぐさめにはかかる御前を…

オリジナル勉強風呂Gu 第778回 2023.5/5

古文研究法131-1 紫式部日記より:秋の気配立つままに、土御門殿(つちみかどどの)の有様(ありさま)言はむかたなくをかし。池のわたりの梢(こづえ)ども、遣水(やりみず)のほとりの草むら、おのがじし色付きわたりつつ、おほかたの空も艶(えん)なるにもてはや…

オリジナル勉強風呂Gu 第777回 2023.5/4

古文研究法130-2 十訓抄より:炎旱(えんかん)の天にはかに雲り渡りて大なる雨降りて、枯れたる稲葉おしなべて緑にかへりけり。忽(たちま)ちに天災をやはらぐる事、唐の貞観の帝の蝗(いなご)を飲めりし政(まつりごと)にも劣らざりけり。 するとカンカン照りの…

オリジナル勉強風呂Gu 第776回 2023.5/3

古文研究法130-1 十訓抄より:能因入道、伊予守実綱に伴ひて彼(か)の国に下りけるに、夏の初め日久しく照りて民の嘆き浅からざりけり。神は和歌に賞(め)で給ふものなり、試みに詠みて三島に奉るべき由(よし)を、国司(=実綱)しきりに勧めければ、(能因)「天の…

オリジナル勉強風呂Gu 第775回 2023.5/2

古文研究法129-2 (与謝蕪村による)春泥発句集序より:却(かへ)って問ふ、(春泥舎召波)「叟(そう)が示すところの離俗の説、その旨(むね)玄なりといへども、なほこれ公案をこらして我よりして求むるものにあらずや。彼も知らず我も知らず、自然に化して俗を離…

オリジナル勉強風呂Gu 第774回 2023.5/1

古文研究法129-1 (与謝蕪村による)春泥発句集序より:波、すなはち余に俳諧を問ふ。答へて曰く「俳諧は俗語を用ひて俗を離るるを尊ぶ。俗を離れて俗を用ふ。離俗の法、最も難し。かのなにがしの禅師が『隻手(せきしゅ)の声を聞け』といふもの、すなはち俳諧…

オリジナル勉強風呂Gu 第773回 2023.4/30

古文研究法128-2 徒然草187段より:芸能・所作のみにあらず、おほかたのふるまひ・心使ひも、おろかにして慎めるは得のもとなり。巧みにして縦(ほしひまま)なるは失のもとなり。 これは芸能とか技術とかばかりではなくて、一般的なふるまいや心構えなどにも…

オリジナル勉強風呂Gu 第772回 2023.4/29

古文研究法128-1 古文研究法187段より:よろづの道の人、たとひ不堪(ふかん)なりといへども堪能(かんのう)の非家(ひか)に並ぶ時、必ず勝(まさ)れることは、たゆみなく慎みて軽々しくせぬと、ひとへに自由なるとの等しからぬなり。 色々な方面の専門家は、た…

オリジナル勉強風呂Gu 第771回 2023.4/28

古文研究法127-2 源氏物語若紫より:(姫君は)幼な心地にもさすがにうちまもりて伏し目になりてうつぶしたるに、こぼれかかりたる髪つやつやとめでたう見ゆ。(尼君)「生(お)ひ立たむありかも知らぬ若草を 後(おく)らす露ぞ消えむそら無き」。 姫君は幼な心に…