kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第795回 2023.5/22

百人一首137-2 御裳濯川歌合(みもすそがはうたあはせ)より:左右ともに姿さび(ことば)をかしく聞こえはべり。右の「まさきのかづら」や、少しいかにぞ、と聞こゆれど、「外山の秋は」など言へる末の句、優(いう)にはべれば、なほ(じ)と申すべくや。

左右の歌ともに姿がさびており詞も趣深く感じられます。右歌の「まさきのかづら」が少しどうかと思われるけれど「外山の秋は」と表現している下句が優美なので、やはり勝負無しとすべきでしょうか。

N君:1200頃から lonesome なものに美を認め始めた俊成。「さぶ」がその誉め言葉になっていました。「さぶ」は漢字では「寂ぶ」で、もともとは「輝きがなくなる、くすむ、荒れる」の意ですが、俊成は「古びて趣深くなる」の意味を重視したようです。息子定家がこの考えを推し進め、現在へ続く日本人の美意識「わびさび」へと繋がっていったそうです。「持」は「無勝負」の意味です。囲碁将棋でも「持碁」「持将棋」という言葉があります。

I think that both works, using tasteful words, have an aesthetic brevity related to lonliness.  Although the phrases of 'masaki no kazura' may be felt unsuitable for the situation in the right poem, the graceful expression in the last pfrase makes up for that.  Therefore I would like to judge the two poems equal.

S先生:第1文が素晴らしいです。日本語の「あや」みたいなものを英語で綺麗に表現できていると思いました。第2文の may be felt unsuitable for ~ ですが、この felt は無くてもよいと思います。第3文末の equal は舌足らずであり equally beautiful とすべきです。

I think that both poems are tasteful as well as lonely.  Though 'the leaves of the vine' in the right poem seems to be a little improper, 'the village among the woods' sounds very graceful.  Ans so I can't tell which is soperior to which.

N君:先生の第1文に出て来た as well as はどういう意味ですか?

S先生:tasteful and lonely なら「味わい深く寂寥感もある」ですが tasteful as well as lonely の場合は少しだけ前者に力点が移っていて「寂寥感もあるがそれと同時に味わい深くもある」といった感じになります。

N君:先生の第3文に出て来た which is superior to which は面白い言い方ですね。

S先生:覚えるほどのこともありませんが「こういう言い方もあるんだ」くらいに思っていて下さい。

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