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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

2021-01-01から1年間の記事一覧

オリジナル勉強風呂Gu 第299回 2022.1/11

帚木54:(左馬頭の言葉続き)必ずしも我が思ふにかなはねど、見そめつる契りばかりを棄て難く思ひとまる人は、ものまめやかなりと見え、さてたもたるる女のためにも心にくくおしはからるるなり。 考えてみれば結婚なんてものはそうそう自分の思ったとうりには…

オリジナル勉強風呂Gu 第298回 2022.1/10

帚木53:(左馬頭の言葉続き)とあればかかり、あふさきるさにて、なのめにさてもありぬべき人の少なきを、すきずきしき心のすさびにて、人のありさまをあまた見あはせむの好みならねど、ひとへに思ひ定むべきよるべとすばかりに、同じくは我が力いりをし、な…

オリジナル勉強風呂Gu 第297回 2022.1/9

帚木51・52:(左馬頭の言葉続き)されど、かしこしとても一人二人世の中をまつりごちしるべきならねば、かみはしもに助けられ、下は上になびきて、こと広きにゆづろふらむ。せばき家の内のあるじとすべき人ひとりを思ひめぐらすに、たらはであしかるべき大事…

オリジナル勉強風呂Gu 第296回 2022.1/8

帚木49・50:さまざまの人のうへどもを語り合はせつつ、(左馬頭)「おほかたの世につけて見るにはとがなきも、我がものとうち頼むべきをえらぬに、多かる中にもえなむ思ひ定むまじかりける。をのこの、おほやけに仕うまつり、はかばかしき世のかためとなるべ…

オリジナル勉強風呂Gu 第295回 2022.1/7

帚木46・47・48:(源氏)「いでや、上の品と思ふにだに、かたげなる世を」と君はおぼすべし。白き御衣(おんぞ)どものなよよかなるに、直衣(なほし)ばかりをしどけなく着なし給ひて、紐などもうち棄てて添ひ臥し給へる御ほかげ、いとめでたく、女にて見奉らま…

オリジナル勉強風呂Gu 第294回 2022.1/6

帚木45:(左馬頭の言葉続き)すぐれてきずなきかたの選びにこそ及ばざらめ、さるかたにて棄て難きものをば」とて式部を見やれば、(式部)「我が妹どものよろしき聞こえあるを思ひてのたまふにや」とや心うらむ、ものも言はず。 もしどこといって瑕疵のない正妻…

オリジナル勉強風呂Gu 第293回 2022.1/5

帚木44:(左馬頭の言葉続き)父の年老い、ものむつかしげに太りすぎ、せうとの顔にくげに、思ひやりことなることなき閨のうちに、いといたく思ひあがり、はかなくしいでたることわざも、ゆゑなからず見えたらむかたかどにても、いかが思ひのほかにをかしから…

オリジナル勉強風呂Gu 第292回 2022.1/4

帚木41・42・43:(左馬頭の言葉続き)なにがしが及ぶべきほどならねば、上が上はうちおき侍りぬ。さて世にありと人に知られず、さびしくあばれたらむむぐらの門に、思ひのほかにらうたげならむ人の、とぢられたらむこそ、限りなく珍しくはおぼえめ。いかでは…

オリジナル勉強風呂Gu 第291回 2022.1/3

帚木39・40:(左馬頭)「もとのしな、ときよのおぼえうちあひ、やむごとなきあたりの、うちうちのもてなしけはひおくれたらむはさらに言はず、なにをしてかくおひ出でけむと、言ふかひなくおぼゆべし。うちあひてすぐれたらむもことわり、これこそはさるべき…

オリジナル勉強風呂Gu 第290回 2022.1/2

帚木38:(左馬頭の言葉続き)宮仕えにいでたちて思ひかけぬさいはひ取り出づるためしども多かりし」など言へば、(源氏)「すべてにぎははしきによるべきななり」とて笑ひ給ふを、(頭中将)「こと人の言はむやうに心えずおほせらる」と中将にくむ。 となるとそん…

オリジナル勉強風呂Gu 第289回 2022.1/1

帚木37:(左馬頭の言葉続き)家の内に足らぬことなどはたなかめるままに、はぶかずまばゆきまでもてかしづける娘などの、おとしめがたくおひいづるもあまたあるべし。 なにしろお金がありますから、邸の内の調度や装飾に不足もなく、娘の教育にもおさおさ怠り…

オリジナル勉強風呂Gu 第288回 2021.12/31

帚木35・36:(左馬頭の言葉続き) 受領(ずりょう)といひて人の国の事にかかづらひ営みて、品定まりたる中にもまたきざみきざみ有りて、中の品のけしうはあらぬ、えり出でつべき頃ほひなり。なまなまの上達部よりも非参議の四位どもの、世のおぼえ口惜しからず…

オリジナル勉強風呂Gu 第287回 2021.12/30

帚木34:(左馬頭の言葉続き)また。もとはやむごとなきすぢなれど世にふるたづき少なく、時世にうつろひておぼえ衰へぬれば、心は心としてことたらず、わろびたる事ども出で来るわざなめれば、とりどりにことわりて中の品にぞ置くべき。 またその高貴なるお家…

オリジナル勉強風呂Gu 第286回 2021.12/29

帚木31・32・33:世の好き者にてものよく言ひとほれるを、中将待ちとりて、このしなじなをわきまへ定め争ふ。いと聞きにくき事多かり。(左馬頭)「なりのぼれども、もとよりさるべきすぢならぬは、世の人の思へることも、さはいへどなほ異なり。 この男たち(…

オリジナル勉強風呂Gu 第285回 2021.12/28

帚木30:(源氏の言葉続き)本の品高く生まれながら、身は沈み位短くて人嘆き、また、なほ人の上達部(かんだちめ)などまで登り、我はがほにて家のうちを飾り、人に劣らじと思へる、そのけぢめをばいかが分くべき」と問ひ給ふ程に、左の馬の頭、藤式部の丞(じょ…

オリジナル勉強風呂Gu 第284回 2021.12/27

帚木27・28・29:(中将の言葉続き) 中の品になむ、人の心々、おのがじしのたてたるおもむきも見えて、わかるべき事かたがた多かるべき。下の刻みといふきはになれば殊(こと)に耳たたずかし」とて、いとくまなげなる気色なるもゆかしくて、(源氏)「その品々や…

オリジナル勉強風呂Gu 第283回 2021.12/26

帚木25・26:(中将の言葉続き)とる方なく口惜しききはと、優なりとおぼゆばかりすぐれたるとは、数等しくこそ侍らめ。人の品高く生まれぬれば、人にもてかしづかれて隠るること多く、自然にその気配こよなかるべし。 思うに、全く何の取り柄もないくだらない…

オリジナル勉強風呂Gu 第282回 2021.12/25

帚木24:(中将の言葉続き)まことかと見もて行くに、見劣りせぬやうはなくなむあるべき」と、うめきたるけしきも恥づかしげなれば、いとなべてはあらねど我おぼしあはする事やあらむ、うちほほゑみて、(源氏)「そのかたかどもなき人はあらむや」とのたまへば…

オリジナル勉強風呂Gu 第281回 2021.12/24

帚木22・23:(中将の言葉続き)かたちをかしく、うちおほどき若やかにて、まぎるる事なき程はかなきすさびをも人まねに心を入るる事もあるに、おのづからひとつゆゑづけてしいづる事もあり。見る人おくれたる方をば言ひ隠し、さてありぬべきかたをばつくろひ…

オリジナル勉強風呂Gu 第280回 2021.12/23

帚木20・21:(中将の言葉続き) 我が心得たる事ばかりを、おのがじし心をやりて人をばおとしめなど、かたはらいたきこと多かり。親など立ち添ひもてあがめておひさきこもれる窓のうちなるほどは、ただかたかどを聞き伝えて心を動かすこともあめり。 自分の得…

オリジナル勉強風呂Gu 第279回 2021.12/22

帚木18・19:(中将)「女の、これはしもと難つくまじきはかたくもあるかなと、やうやうなむ見給へ知る。ただうはべばかりのなさけにて走り書き、をりふしのいらへなどばかりは随分によろしきも多かり、と見給ふれど、そもまことにその方を取り出でむ選びに、…

オリジナル勉強風呂Gu 第278回 2021.12/21

帚木15・16・17:(源氏)「そこにこそ多くつどへ給ふらめ。少し見ばや。されなむこの厨子も心よく開くべき」とのたまへば、(中将)「御覧じどころあらむこそかたく侍らめ」など聞こえ給ふついでに、 「そういう君こそ面白い恋文などたくさん持っているんじゃな…

オリジナル勉強風呂Gu 第277回 2021.12/20

帚木14:かたはしづつ見るに、(中将)「よくさまざまなるものどもこそ侍りけれ」とて、心あてに、(中将)「それか、かれか」など問ふ中に言ひ当つるもあり、もてはなれたる事をも思ひ寄せて、疑ふもをかしとおぼせど、こと少なにてとかく紛らはしつつ取り隠し…

オリジナル勉強風呂Gu 第276回 2021.12/19

帚木13:(中将の言葉続き)おのがじしうらめしき折々、待ち顔ならむ夕暮れなどのこそ見所はあらめ」と怨ずれば、やむごとなくせちに隠し給ふべきなどは、かやうにおほぞうなる御厨子などにうち置きちらし給ふべくもあらず、深く取り置き給ふべかめれば、二の…

オリジナル勉強風呂Gu 第275回 2021.12/18

帚木10,11,12,:近き御厨子(みづし)なる色々の紙なる文どもを引きいでて、中将わりなくゆかしがれば、(源氏)「さりぬべき少しは見せむ。かたはなるべきもこそ」と許し給はねば、(中将)「そのうちとけてかたはらいたしとおぼされむこそゆかしけれ。おしなべた…

オリジナル勉強風呂Gu 第274回 2021.12/17

帚木9:つれづれ降り暮らしてしめやかなるよひの雨に、殿上にもをさをさ人ずくなに御とのゐ所もれいよりはのどやかなるここちするに、おほとなぶら近くてふみなども見給ふ。 なすこともなく一日雨に降り込められてしんみりした宵、なお雨は降り続いて宮中の…

オリジナル勉強風呂Gu 第273回 2021.12/16

帚木8:里にても我がかたのしつらいまばゆくて、君の出で入り給ふにうちつれ聞こえ給ひつつ、よるよる学問をも遊びをももろともにしてをさをさたちおくれず、いづくにてもまつはれ聞こえ給ふほどに、おのづからかしこまりもえおかず、心のうちに思ふ事をも隠…

オリジナル勉強風呂Gu 第272回 2021.12/15

帚木7:右のおとどのいたはりかしづき給ふ住みかは、この君もいとものうくして、すきがましきあだ人なり。 この中将のことは、右大臣家では大切な婿としてこの上なくお世話していたのだが、この正妻の待つ邸には、中将もまた行くのを面倒がって、よその女の…

オリジナル勉強風呂Gu 第271回 2021.12/14

帚木6:宮腹の中将は、なかに親しくなれ聞こえ給ひて、あそびたはぶれをも、人よりは心やすくなれなれしくふるまひたり。 なかでも帝の妹を母に持つ頭中将(もと蔵人少将)は、とりわけ源氏と親しくおつきあいしている間柄で、管弦の楽を奏する折りもまた他の…

オリジナル勉強風呂Gu 第270回 2021.12/13

帚木5:なが雨はれまなき頃、うちの御物忌さしつづきて、いとどながゐ侍ひ給ふを、おほひとのにはおぼつかなくうらめしくおぼしたれど、よろづの御よそひ、なにくれとめづらしきさまに調じ出で給ひつつ、御むすこの君たち、ただこの御とのゐ所の宮仕えを勤め…