kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

オリジナル勉強風呂Gu 第177回 2021.9/11

桐壺117:七つになり給へば、ふみはじめなどせさせ給ひて、世に知らずさとうかしこくおはすれば、あまりおそろしきまで御覧ず。 読書始めの儀を執り行なわさせて学ばせてみると、これがまた世にたぐいないくらいに賢い子であった。帝は、この子があまりに聡…

オリジナル勉強風呂Gu 第176回 2021.9/10

桐壺116:今はうちにのみ侍ひ給ふ。 若宮は7歳になった。今は内裏にのみ過ごしている。 N君:The Prince, seven, now led his life only in the Palace. S先生:The young Prince, now seven, lived only at Court. 今日の英作談義は「dare や need は動詞な…

オリジナル勉強風呂Gu 第175回 2021.9/9

桐壺115:年ごろ慣れむつび聞こえ給ひけるを、見奉り置く悲しびをなむ、かへすがへすのたまひける。 亡き祖母はいまわのきわにになるまで年来ずっと慣れ親しんできた孫君だったのに、こうして後に残して先立つことの悲しさを繰り返し繰り返し言い残したこと…

オリジナル勉強風呂Gu 第175回 2021.9/9

桐壺115:年ごろ慣れむつび聞こえ給ひけるを、見奉り置く悲しびをなむ、かへすがへすのたまひける。 亡き祖母はいまわのきわにになるまで年来ずっと慣れ親しんできた孫君だったのに、こうして後に残して先立つことの悲しさを繰り返し繰り返し言い残したこと…

オリジナル勉強風呂Gu 第174回 2021.9/8

桐壺114:みこ六つになり給ふ年なれば、このたびはおぼし知りて恋ひ泣き給ふ。 さすがに六つともなれば、祖母の死もわきまえ知る年ごろで、この度の別れのことは聞き知って焦がれて泣いた。 N君:Now that he became six and could know the meaning of his …

オリジナル勉強風呂Gu 第173回 2021.9/7

桐壺113:かの御おば北の方、慰むかたなくおぼししづみて、おはすらむ所にだに尋ね行かむ、と、願ひ給ひししるしにや、ついにうせ給ひぬれば、またこれを悲しびおぼすこと限りなし。 桐壺更衣の母、若宮にとっての祖母は、桐壺の死後全く心を慰めるよすがと…

オリジナル勉強風呂Gu 第172回 2021.9/6

桐壺112:あくる年の春、坊さだまり給ふにも、いとひきこさまほしうおぼせど、御うしろみすべき人もなく、また世のうけひくまじきことなりければ、なかなかあやふくおぼしはばかりて、色にもいださせ給はずなりぬるを、「さばかりおぼしたれど限りこそありけ…

オリジナル勉強風呂Gu 第171回 2021.9/5

桐壺111:いとどこの世のものならず、きよらにおよすけ給へれば、いとゆゆしうおぼしたり。 見れば、まったくこの世の人とは思えぬくらい美しく、また立派におとなびているので、帝はかえって不吉だとさえ感じられる。美しすぎる子は悪霊に魅入られて夭折す…

オリジナル勉強風呂Gu 第170回 2021.9/4

桐壺110:月日へて若宮まゐり給ひぬ。 それからしばらく月日が経って、若宮はやっと参内してきた。 N君:After a while, the young Prince visited the Palace at last. S先生:It was after some months that the young Prince visited the Imperial Palace…

オリジナル勉強風呂Gu 第169回 2021.9/3

桐壺109:「さるべき契りこそはおはしけめ、そこらの人のそしりうらみをも憚らせ給はず、この御ことにふれたる事をば、道理をも失はせ給ひ、今はた、かく、世の中の事をも、思ほし棄てたるやうになりゆくは、いとたいだいしきわざなり」と、人のみかどのため…

オリジナル勉強風呂Gu 第168回 2021.9/2

桐壺108:すべて近う侍ふ限りは、をとこをんな「いとわりなきわざかな」と、言ひ合わせつつ嘆く。 給仕の者に限らず帝のお側仕えの者供は皆、男女を問わず「こんなことでは実際弱ったことだな」と口々に嘆き合った。 N君:All servants as well as the waits…

オリジナル勉強風呂Gu 第167回 2021.9/1

桐壺107:ものなどもきこしめさず、あさかれひの気色ばかり触れさせ給ひて、大床子(だいしゃうじ)のおものなどは、いとはるかにおぼしめしたれば、陪膳に侍ふ限りは、心苦しき御気色を見奉り嘆く。 帝はなにぶんお食事なども進まず、ただ朝食のお膳には形だ…

オリジナル勉強風呂Gu 第166回 2021.8/31

桐壺106:あしたに起きさせ給ふとても、明くるとも知らで、と、おぼしいずるにも、なほ、あさまつりごとは、おこたらせ給ひぬべかめり。 明日は早朝に起きなければと思うにつけても「ああ長恨歌には玄宗が楊貴妃と夜の明けるのも知らずに共寝したとあったが…

オリジナル勉強風呂Gu 第165回 2021.8/30

桐壺105:人目をおぼして、よるのおとどに入らせ給ひても、まどろませ給ふことかたし。 さすがにいつまでも起きていては人目にも立つといけないので、帝は寝所へお入りになるが、まどろむことさえ難しい。 N君:The Emperor went into His bedroom in case H…

オリジナル勉強風呂Gu 第164回 2021.8/29

桐壺104:右近のつかさの、とのゐまうしの声きこゆるは、丑(うし)になるべし。 右の近衛府の宿直役の者がなにがしと名乗りを上げているのが聞こえてくる時分になったので、夜も丑三つになったのである。 N君:The men belonging to the department of "Ukono…

オリジナル勉強風呂Gu 第163回 2021.8/28

桐壺103:(帝)「雲の上も涙にくるる秋の月 いかですむらむ あさぢふのやど」おぼしめしやりつつ、ともしびをかかげ尽くして、起きおはします。 「こうして雲の上の宮中でも涙にくれてくもっている月だ、まして草深いあたりではどうして澄むことがあろう、や…

オリジナル勉強風呂Gu 第162回 2021.8/27

桐壺102:月も入りぬ。 やがて月も沈んだ。 N君:Then the moon went down below the horizon. S先生:Soon the moon sank. 今日の英作談義は、ナツメ社・杉浦洋一著「日本文化を英語で紹介する事典」の冒頭に出ている「日本人の精神」から「幽玄」をご紹介…

オリジナル勉強風呂Gu 第161回 2021.8/26

桐壺101:いとおしたちかどかどしき所ものし給ふ御かたにて、ことにもあらずおぼしけちてもてなし給ふなるべし。 弘徽殿女御という人は、気が強く険のある人柄であったから、おそらくは「たかが桐壺更衣ふぜいが死んだ程度のことなど物の数ではない」という…

オリジナル勉強風呂Gu 第160回 2021.8/25

桐壺100:このごろの御けしきを見奉るうえ人女房などは、かたはらいたし、と聞けり。 このごろの帝の御苦悩をお側で見聞きしている殿上人や女房なども、弘徽殿からの物音を聞くに堪えぬという思いで聞いていた。 N君:Aristcrats or ladies-in-waiting, who …

オリジナル勉強風呂Gu 第159回 2021.8/24

桐壺99:いとすさまじう、ものし、と聞こしめす。 その物音が聞こえてくるにつけても、帝は「まったく興ざめな、気に障ることだ」とお聞きになっている。 N君:Hearing the sound, He said to Himself with a sigh, "I am irritated by her indifferent beha…

オリジナル勉強風呂Gu 第158回 2021.8/23

桐壺98:風の音、虫のねにつけて、もののみ悲しうおぼさるるに、弘徽殿には久しくうへの御つぼねにも、まうのぼり給はず、月のおもしろきに、遊びをぞし給ふなる。 とにもかくにも、秋風の音、虫の声、なににつけても帝はただただ悲しく思われているというの…

オリジナル勉強風呂Gu 第157回 2021.8/22

桐壺97:あさゆふのことぐさに、羽を並べ枝をかはさむと契らせ給ひしに、かなはざりける命のほどぞ、尽きせず、うらめしき。 そうして朝に夕に、かの長恨歌の「天にありては願わくは比翼の鳥となり地にありては願わくは連理の枝とならん」という一句を言い交…