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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第175回 2021.9/9

桐壺115:年ごろ慣れむつび聞こえ給ひける、見奉り置く悲しびをなむ、かへすがへすのたまひける。

亡き祖母はいまわのきわにになるまで年来ずっと慣れ親しんできた孫君だったのに、こうして後に残して先立つことの悲しさを繰り返し繰り返し言い残したことであった。

N君:助詞「を」は格助詞の場合と接続助詞の場合がある上に、同じ接続助詞でも順接と逆接があって、とても紛らわしい。「高校生の古典文法」京都書房 にはいろいろと識別法が書かれていましたが、読んでもすぐに忘れます。出会った度に考えていくしかないと思います。ここでは接続助詞の逆接でしょう。

Prior to passing away, she repeatedly said, "Though I have been familiar with him for several years, it is sad for me to go to another world, leaving him alone in this world."

S先生:be familiar with は他人との親しい関係を言う時に使い、時に性的な関係を表すこともあるので注意が必要です。ここでは祖母が孫との関係を言っているのだから Though I have lovd him for several years, くらいでどうでしょうか。最後のところの分詞構文はこれでOKですが、もしカンマで切らずに with で続けていくなら、with him left alone in this world. となります。いわゆる付帯状況というやつです。こういうちょっとした言い換えなんかも出題ポイントになりそうですね。

On her deathbed, she repeatedly told her grandson how painful it was for her to pass away, leaving him behind.

祖母はいまわのきわで、第3者に言ったのかそれとも孫(若君)に言ったのか、原文からははっきりしないのですが、私は若君に言ったと解釈して作文しました。

N君:deathbed というひとつの単語が存在することに驚きました。on one's deathned「忌のきわに」が決まり文句になっているのですね。