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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第833回 2023.6/29

古文研究法151-1 古今集より:春霞立つを見捨ててゆく雁は 花なき里に住みやならへる

春霞が立つこの頃、もう桜が咲くのも近いのにそれを見もしないで雁は北へ帰って行く。彼らは花のない土地に住み慣れているからなのだろう。

N君:「住みならふ」に、係助詞「や」と、完了存続「り」の連体形「る」、がくっついています。係り結びです。全体として「住み慣れているのだろう」という意味になります。ここで完了存続「り」は助動詞活用表の左端にあって、「命令形接続」という非常に特殊な接続形態を取りますので、試験の必修ポイントです。ここでも「ならふ」の命令形「ならへ」に、完了存続「り」の連体形「る」が付いた形になっています。

Although cherry blossoms will be coming into bloom because a spring haze has lain over hills, wild geese are going back to the north.  The reason why they show no interest to the flowers will be that they are accustomed to living in a flowerless area.

S先生:第1文 will be coming に違和感があります。未来を表したいのでしょうが、それならもっと簡潔に「be+現在分詞」で充分ですから、ここでも are coming で充分です。前回から言っていますが「できるだけ軽く、できるだけ簡潔に」を心掛けましょう。英作文シリーズもあと少しで終わりますが、技術的なことで私からN君に伝えるべきことはもうあまりない。それよりもこの「できるだけ軽く、できるだけ簡潔に」の精神を忘れないようにして下さい。

A spring haze hangs over the hills.  Soon cherry blossoms will come into bloom.  Nevertheless, wild geese go back to the north at this season of the year.  It is probably because they are used to living in a flowerless area that they leave with no will to look at this beautiful scenery.