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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第670回 2023.1/16

古文研究法80-3 落窪物語:暮れぬれば、いととくおはしぬ。北の方「さればよものしくおぼさましかば遅くぞおはせまし」と喜びて入れ奉り給ひつ。

夕方になると婿殿は早速おいでになった。北の方は「やっぱりね、もし彼が娘を気に入らなかったら遅くにおいでになったろう」と喜んで、婿殿を家へ迎え入れた。

N君:結婚の夜から3日間は新郎が新婦の家へ通うことになっているそうで、もし第2夜に来なければ新婦は見捨てられたことになり、それで新婦の母(北の方)が気をもんでいる場面です。「さればよ」は「やっぱりね」でこれはもう覚えるしかありません。似たようなもので「あなかま」というのがあります。「あな、かまびすし」を短く言ったもので「ああうるさい」「シッ、静かに」くらいの意味です。「ものしくおぼす」は「(婿殿が新婦を)気に入らない」くらいの意味です。「ましかば~まし」は反実仮想。

Hardly had it got dark when the bridegroom visited the house.  Kitanokata, his mother-in-law, said in delight, "It turned out just as I had expected !  If he had not favored my daughter, he would have made his appearance more later."  She invited him into the house joyfully. 

S先生:なかなか良い英文を書いているなあ、と感心していたら、第3文末の more later が飛び出してきました。比較級が重なっていてこれはいけません。おそらくケアレスミスなのでしょうが、試験では気をつけなくてはいけません。一度書いた英文をちょっと時間を置いて見直すと、このようなミスに気付き易くなります。ここは much later くらいにしましょう。第1文で Hardly(Scarcely) A when(before) B の形が出ました。これは No sooner A than B 「AするやいなやBした」と同じですが、Bが過去形のことが多いので必然的にそれより前の時制のAは過去完了形となります。AもBも過去形で書く生徒が多いですがそれは誤りなので気を付けて下さい。Hardly had I started before it began to rain.「出てすぐに雨となった」。作文する時にAとBがこんがらがって分からなくなるでしょう。時制としても訳文としてもAが先でBが後、つまり「訳し下げる感覚」で作文すればよいです。

As soon as it got dark, the bridegroom came to see his young wife.  Kitanokata, the bride's mother, said with joy, "He has come as I have expected.  If he had not loved her, he would have appeared much later."  She was happy enough to invite him into her house.