桐壺192:劣らずもてかしづきたるは、あらまほしき御あはひどもになむ。
かくて右大臣家では、ちょうど左大臣が源氏を婿として手厚くもてなしたのに負けず劣らず、大切にこの蔵人少将を婿殿としてもてなしたのであるから、左右の大臣家いずれも、言ってみればこれ以上望めないくらいの婿舅の間柄なのであった。
N君:Then, just as the Minister of the Left gave Genji a cordial treatment, so the Minister of the Right received the General warmly. They had, you might say, the most desirable terms between a bridegroom and his father-in-law in each family.
S先生:第1文の just as S+V, so S+V「ちょうどSがVしたように、SもVした」という言い方はとても大切ですし使い手もあるので、この機会に是非とも自分のものにして下さい。副詞の just はなくてもよいですがあったほうが感じが出ますね。今回のN君の使い方はとても良いと思います。
The Minister of the Right's family treated him not less carefully and hospitably than the Minister of the Left's took good care of Genji.
N君:Left's の後に family が隠れているのですね。僕も少しわかってきました。また比較の文で 「not less 副詞 than~」が使われていますが、生徒としてはこういうのは怖くてなかなか使えないのです。先生の文を見た後なら、ナルホド使ってみようか、という気になります。