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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第253回 2021.11/26

桐壺193:源氏の君は、うへつねに召しまつはせば、心安く里住みもし給は

とはいえ源氏の君は、帝常にお側に置いてかわいがっておられるので、そうそう気安く左大臣家に下がって過ごすということもできない

N君:However, as the Emperor was always making Genji serve near Him to take particular care of him, he could hardly spend his time at ease in the Minister's house.

S先生:as節のなかに出て来た不定詞は訳し降ろす感じがよいですね。主節に出て来た hardly は使い方の難しい単語で、「否定に近いがギリギリ肯定」つまり「できたかできなかったかといえばギリギリできた」「ほとんどできなかったがたまにはできた」の意になります。だから今回の hardly の使い方はとてもよかったと思います。as節も主節もとても良かったのですが、最後のところの in the Minister's house. の in は at のほうがよいでしょう。惜しかったですね。

However that might be, the Emperor loved Genji so dearly that He would never let him go.  Genji was unable to leave Him and spend much of his time as he pleased at the residence of the Minister of the Left.

N君:第1文の would は「過去の強い意志を表す would」ですね。

S先生:前回の「回想の would often」、今回の「意志の would」が続いて出現したのも何かの縁なので、今日の英作談義は、大修館の辞書からとった「would の注意すべき用法」についてまとめておきましょう。(1) 過去の習慣、回想:He would often go fishing in the river when he was a child.「よく行ったなあ」。  (2) 過去の強い意志:She would go out in the heavy rain, though I tried to stop her.「出ていくと言ってきかなかった」。(3) want to do より丁寧な希望表現:I would like to come to your party.「ぜひとも伺います」。3つとも比較的よく出会うのでN君も知っているでしょうが、ストレスなく作文で使えるようになってほしいです。