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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第67回 2021.5/24

桐壺7:さきの世にも御ちぎりや深かりけむ、世になく清らなるおのこ御子さへ生まれ給ひぬ。

前世からのよほど深い縁があったからだろうか、帝と桐壺更衣との間にそれはそれは美しい玉のような立派な若君がお生まれになった。

N君:古文では「前世からの縁」ということをしきりに言うわけですが、これも現代の感覚からすると異様な感じがします。 

In spite of such a disadvantageous situation, I guess that Kiritsubo had a deep fate with the Emperor.  Fortunately she bore a sound baby boy like a jewel.

S先生:第1文の disadvantageous は硬すぎるので trying くらいでどうでしょうか。第2文の baby は不要です。bear には色々な意味がありますが今回は「生む」について少し述べます。一般的な理解では「女性+bear+赤ん坊」ということで特に言う事もないように見えますし、確かにそれでOKですからS君の作文もOKです。しかし「女性+bear+男性+赤ん坊」という言い方もあって、本例では she bore Him a sound baby とやってもよいしむしろこちらのほうが正式な言い方なのです。また受け身形の be+ borne+補語(名詞でも形容詞でもOK) については第61回でN君が触れていました。  

It may have been because of a strong bond in a former life that she was not only loved tenderly by the Emperor but bore Him a boy beautiful like a jewel.

N君:形式主語の it をみると「英語って前重が嫌いなんだなあ」とつくづく思います。a boy beautiful like a jewel を見て、名詞を後ろから飾る形容詞について今後注意しておこうと思いました。今回の作文には関係ないのですが、僕は以前から available という形容詞を不思議に思っていました。こいつは主に叙述の形容詞ですが、名詞修飾の限定用法の時には決まって後ろから名詞を飾る性質みたいなものがあって、たとえば The hotel has no room available. みたいな言い方になっている。これは何故なのか。僕が想像するに、available のあとに for me みたいな尾ひれが付くことが多いために、「重くなるから後ろに置こう」という意識が高まって、いつのまにやら「限定用法の available は後置」という流れになったのではないか? あくまで想像ですけどね。