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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第844回 2023.7/10

古文研究法153-1 山部赤人:あしひきの山谷越えて野づかさに 今は鳴くらむ鶯の声

山や谷を越えて、野の小高い所で今頃は鳴いているだろうな、ウグイスが。

N君山部赤人百人一首No.4「田子の浦ゆ打ち出でて見れば真白にぞ富士の高嶺に雪は降りける」を歌った上古の歌人です。第426回で検討しました。

Blown by a vernal breeze, I guess that a bush warbler which has come flying over mountains and valleys is now singing in the field of a shightly elevated hill.

S先生:冒頭の分詞構文 Blown by a vernal breeze「春風に吹かれて」は、いかにも良さそうな感じですが、これがいけません。たとえば、I was blown by a vernal breeze.「私は春風によって吹かれた」とか、A vernal breeze blew me.「春風が私を吹いた」という文章が成立するでしょうか? 成立しません。したがってこういうところは Feeling a vernal breeze「春風を感じながら」のようにもっていきたいところです。日本語をそのまま英語にしてはいけない、という好例ですね。それと、これは細かいことなので指摘するかどうか迷いましたが、一応言っておきます。「山と谷」を mountains and valleys と訳したわけですが、valleys and mountains と比べてみてどちらが発音し易いですか? valleys and mountains のほうが発音し易いでしょう。こういうわけで、下に示した私の作文では valleys and mountains にしました。

Flying over valleys and mountains, I guess, a bush warbler is now chirping on the hillock.