2022-12-01から1日間の記事一覧
古文研究法65-3 徒然草:うすものの表紙はとく損ずるがわびしき、と人の言ひき。 「薄い絹地を使った表紙は早く痛むのがイヤだ」と、ある人が言った。 N君:「うすもの」というのは、薄い絹織物でこしらえた夏服、のことで、ここでは「薄い絹地」くらいの意…
古文研究法65-2 古今集 冬:降る雪はかつぞ消(け)ぬらし あしひきの 山のたぎつ瀬音まさるなり 降る雪は、春めいた陽気のために、降るそばから消えてしまうようだ。雪解けで水嵩が増し山間の急流の瀬音がよく聞こえるから。 N君:「かつ」は「同時に、一方で…
古文研究法65-1 古今集 春:今をかも咲きにほふらむ橘の 小島の埼(さき)の山吹の花 今もまあ、美しく咲いているだろうか、あの橘小島の突き出た所にある山吹の花は。 N君:「らむ」は現在推量。推量というのはものすごく範囲が広くて「む、むず、まし、けむ…