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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第631回 2022.12/8

古文研究法65-3 徒然草うすものの表紙はとく損ずるがわびしき、と人の言ひき。

「薄い絹地を使った表紙は早く痛むのがイヤだ」と、ある人が言った。

N君:「うすもの」というのは、薄い絹織物でこしらえた夏服、のことで、ここでは「薄い絹地」くらいの意味であろうと推察されます。形容詞「わびし」を古語辞典で引いてみると、いろいろな意味が書かれていますが、要するに negative な様子を表すのであって、ここでは「閉口だ、嫌だ」くらいの意味になります。

A certain person said, "I dislike a book covered with thin silk cloth because it is easy to decay."

S先生:だいたい良いですが文末の decay はちょっと違います。decay というのは「腐る」という感じで、名詞では「腐敗」の意。tooth decay「虫歯」。ここでは「擦り切れる」という感じを出したいので wear out くらいが適切だと思います。

A certain man said that he didn't like a book with a thin cover, for it would be soon worn away.

N君:wear-wore-worn ですね。僕の作文の it is easy to wear out は自動詞、S先生の it would be soon worn out は他動詞、ということですか?

S先生:そうです。どちらもほぼ同じ意味「擦り減る」です。大修館の辞書から例文を探してみましょう。自動詞としては、My patience wore out.「もう我慢できなかった」。他動詞としては、She wore the afternoon out watching TV.「TVを見てダラダラと午後を過ごした」。