kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第854回 2023.7/20

古文研究法153-11 芭蕉:春なれや名も無き山の朝霞

普段なら見過ごしてしまいそうな平凡な山に朝霞がたなびいて何となく心惹かれる、春だからだろうか。

N君:「春なれや」というのは「春だなあ」くらいの意味かと思っていたのですが、「~、春だからだろうか」だったとは驚きました。小西甚一先生の解説によると「めざましいもの・美しいものでなくてもシミジミと心を惹かれるところに芭蕉らしさがある」とのことでした。ここでも陰性美ですね。

I am somehow fascinated by the morning haze hanging over a mountain, which is nothing but an usual scene.  Why am I touched by that ?  Probably because spring has come.

S先生:第1文末の an usual scene が間違いです。どこがいけないか分かりますか? 辞書を引いて usual の発音記号を確認してみると、この頭の u の部分は母音ではなくて[ju]になっています。したがって不定冠詞は an ではなくて a です。これに関する有名な話として a UFO があります。略して UFO と言うときには頭の部分の発音は母音ではなくて [ju] になっているので不定冠詞は a です。ところが full で書いた unknown flying object の場合は頭の部分は [u] という母音なので不定冠詞は an になります。こういう一見どうでもいい小話みたいなことが、昔ある大学の入試問題に出たことがあって、油断も隙もありません。受験生は大変です。

I am somewhat captivated by the quiet scene of an unknown mountain where a morning mist hangs densely.  It really makes me feel that spring has come.