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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第814回 2023.6/10

古文研究法142-1 日本永代蔵(井原西鶴)より:万年暦の合ふも不思議、合はぬもをかし。近代の縁組は相性・容貌(かたち)にもかまはず、付けておこす金性(かねしゃう)の娘を好むこと、世の習ひとはなりぬ。

占い本に書いてあることが的中するのも不思議だけれど、はずれるのも興味が湧く。近頃の結婚は占い本にある相性とか容貌とかにもおかまいなく、持参金の多い娘を好むのが世間の習わしとなってしまった。

N君:「万年暦」は「人の運勢や相性を記述した占い本」です。令和の現在でもこの手の本は巷に溢れていますが僕はいっぺんも見たことがありません。血液型占いとか、アホか、と思ってます。物理や数学のように記号や数式によって定性的定量的な変化を記述できないようなスピリチュアルなことは、僕は全く信じません。「相性」というのはたとえば「木性の男 vs 土性の女はOKだが、金性の男 vs 火性の女はダメ」などというナンセンス極まりない規則みたいなこと、を言います。全くアホですね。次に出て来た「金性の娘」というのは「相性で言うところの金性と金持ちとを掛詞のように使って言葉遊びをした」と考えられます。

It is definitely mysterious that the description in a fortune-telling book comes true.  On the other hand, it can be funny that it is wide of the mark.  Recently it has been taken for granted that a woman bringing much dowry is more desirable than the one having a good figure or the one well-suited to her bridegroom.  To put it briefly, realism counts.

S先生:最近とみに腕をあげました。第2文の be wide of the mark「的外れで」、第3

文の it is taken for granted that ~「~は当たり前だと受け取られていて」、第4文の S+count「Sは重きをなす、Sは重要だ」、などの表現は、かなりの演習量をこなした者から出て来る表現です。これまでの努力が実を結び始めています。一つだけ誤りがありました。dowry「花嫁の持参金」は不可算名詞の場合もあるようですが実際には可算名詞として使われていることが多いので、much dowry ではなくて many dowries としたい。

You think it very strange when what a fortune-telling book says proves right, but you will be rather interested when it is totally off the mark.  Sorry to say, however, a young man nowadays gets married to a woman who has a lot of dowries, taking no notice of how lovely she looks or how well she will get along with him.

N君:先生の第1文に出て来た it は when 以下を指していると思います。when 以下が名詞節ならそれも分かりますが、この when 以下はどう見ても副詞節です。このあたりがモヤモヤします。

S先生:指示代名詞が本物よりも前に出て来る例で、この it は「副詞節 when 以下の内容を指している」と考えて下さい。