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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第747回 2023.4/4

古文研究法118-2 徒然草115段より:世俗の事にたづさはりて生涯を暮らすは下衆(げす)の人なり。ゆかしくおぼえむことは学び聞くとも、そのおもむきを知りなば、覚束(おぼつか)なからずしてやむべし。もとより望むことなくしてやまむは第一の事なり。」

世間の事にかかわりあって一生を送るのは一番程度の低い人だ。知りたいことがあるなら、学んだり尋ねたりしてもよいが、一通り様子が分かったら、だいたい分かったという程度でやめておくのが良い。はじめから知りたいなどという気を起さないで済むならそれが最上だ。」

N君:老人の好奇心を全否定する兼好法師。「歳を取ったらほどほどにしておきなさい」ということでしょう。「覚束なし」は「はっきりせずボンヤリしていてなんだか不安」の意。ここでは「ちゃんと分かったのではなく、だいたい分かったという程度」という意味になります。適当の「べし」が出ました。

It is a person in the lowest grade who relates lingeringly to worldly affairs.  It is natural that you should study and ask about what you want to know.  However, it is not appropriate for you to pursue the way throughly.  Climbing halfway up the way, you ought to stop at the so-so level.  It is the best if you don't want to know about a lot more.

S先生:第2文はいつものあの形で、should を省略した場合は動詞は原形になります。たとえば It is natural that he think so. です。第4文末の at the so-so level「そこそこのところで」は欧米人に分かりにくいと思われるので、もっと簡潔に there でよいと思われます。今回は形式主語の構文がたくさん出ましたね。第5文では主語 It は if 節を指しています。

It is the lowest man who is always involved in worldly things.  If you have something to know about, you should study and ask about it.  But if you have got some knowledge, you should be satisfied with it.  There will be nothing better than you don't want to know at all from the beginning.

N君:「世事にかかわって」を先生の第1文では be involved in を使って表現していたのが印象的でした。

S先生:be involved in ~ というと「~に巻き込まれて」と考えている生徒が多いです。確かに原義的にはそれでよいのですが、現実には be involved in ~ は、ほとんど be related to ~ と変わりません。このあたりの語感の等しさみたいなものを感じていただけるとよいです。