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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第230回 2021.11/3

桐壺170:いとかうきびはなるほどは、あげおとりや、と疑はしくおぼされつるを、あさましう、うつくしげさ添ひ給へり。

こんな年端もいかぬ身で元服などさせては、髪あげをして容姿が悪くなってしまうのではないかというお疑いも、帝はお持ちであったが、実際にはこうして元服が済んでみるとまた驚くほどの美しさが加わったように見えた。

N君:「きびはなる = 気味離る」で、「まだ幼いのに大人の恰好をさせる」くらいの意味であろうと思われます。「あさまし」は頻出重要語で「おどろきあきれる」のような意です。

He suspected that enforcing this kind of ritual on Genji in spite of his low age would be far from good, because the up-haired style might make his looks worse.  However, after the ritual was finished, it seemed that he added a surprising beauty on his congenital brightness.

S先生:第1文はやや頭でっかちではありますが、まあ許容範囲内でしょう。第2文については小言がふたつあります。ひとつめは add+O+on~ です。以前も一度言いましたがここは to のほうが良いと思います。ふたつめは congenital です。N君はおそらく「うまれつき」の意で使ったのでしょうが、この語は病気・障害などについて使われることが多いのでこの場面には合いません。同じ「うまれつき」でも inborn のほうが合っていると思います。

The Emperor was anxious that Genji, so young a boy, might look plain, with his hair braided up on the top, but in fact he had become even more beautiful after the ceremony.

N君:付帯状況の with が入って一気に締まった感じになりました。僕の作文が5行なのに対してS先生の作文が3行。この簡潔さの中に作文上達の Key が隠されているように思います。