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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第153回 2021.8/18

桐壺93:かの贈り物御覧ぜさす。

命婦は母君から託された桐壺形見の品々を帝にお見せした。

N君:ここはややこしい所で、女性が3人出てくるのです。まずは命婦で、この人は帝の使いとして桐壺の母君と会ってきたところです。次が母君。最後に故桐壺更衣。she とか her が誰を指しているのかをよく考えないといけません。

Myoubu showed Him Kiritsubo's keepsakes which her mother handed to her.

S先生:her mother の her は桐壺で、文末の her は命婦、という訳ですね。ただしこのように、同じ単語の指す相手が異なっているのは好ましくないです。名案があるわけではありませんが、区別しようという意識を持つことが大切だと思います。

Myoubu showed the Emperor Kiritsubo's keepsakes the mother had asked her to hand to Him.

言うまでもありませんが、hand の目的語が keepsakes で、目的格の関係代名詞が省略されている形です。

今日の英作談義は皆さんよくご存じの take care of ~ です。一般には look after ~ に似た意味で、大修館の辞書には He takes good care of his little brother. の例文が出ていました。しかしさらに深掘りしてみると「処理する、薬が効く」のような意味がありました。This pill will take care of your stomachache. という例文を見せられるとナルホドと合点がいきます。これは I think that will do. とか、I think that will work well. のような意味になりますね。元の意味は同じでも、周辺状況が変化すると、熟語の訳し方も微妙に変化する、というわけです。