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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第79回 2021.6/5

桐壺19:その恨みましてやらむかたなし。

追いやられたほうの恨みはやるかたなく晴らしようがない。

N君:The lady who was deprived of her room could not find a vent for her spleen.

S先生:deprive+人+of+物「人から物を奪う」と考えておきましょう。人と物は四角四面ではなくて The new building deprived my house of sunlight.(大修館の辞書より)のような場合もあります。spleen は脾臓で、胃の左後ろにあり古来「癇癪の気持ちが宿っている」と考えられてきました。それが転じて「怒り、癇癪」のような意で用いられるようになったとのことです。

The lady who was forced to leave there had a deep grudge against Kiritsubo, burning with rage.

今回は短く終わったので少し英作談義をやってみましょう。

(1) 歩行困難を He has trouble walking. なんて言いますが、本来なら trouble の後に in があるはずなのです。あるほうがわかりやすいですよね。しかし最近ではほとんど省略されてしまっているので、初めて見るとちょっとだけギョッとしますね。

(2) ものがふたつある時は一方が one で他方が the other ですが、この定冠詞は「のこった方のすべて」を含意しています。ものが3つ以上ある時は、ひとつが one, その他のひとつは another, その他のすべては the other となります。

(3) save と spare について考えてみましょう。save : ①He saved my life.救ってくれた。 ②He saves half his salary each month.貯めてます。③You'll save time by taking a shortcut.節約する。④Save me a seat.取っておく。spare : ①I spare no effort to understand him.苦労を惜しまない。②He spared me the trouble.面倒をかけないようにしてくれた。③They spared my life.見逃して助命してくれた。④Will you spare me some time ? 時間を割いてほしい。以上見てきた結果、 save①とspare③とが似ていると思うでしょう。でも本質は全然違います。 save①のほうは素直に「命を救ってくれた」でよいのですが、spare③のほうは「本来なら殺すところだったのだが特別に免じて助けてくれた」という意味です。save③とspare④の違いにも気を付けましょう。save と spare はどちらも使い方の難しい単語なので、出会った度にどの意味になるのかチェックをいれて慣れていきましょう。「ここに問題がある」と認識しておくだけで進歩です。