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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第838回 2023.7/4

古文研究法152-1 蕉風:下京(しもぎゃう)や雪積む上の夜の雨

下京のあたり、雪の積もった上に夜の雨がしんしんと降る。閑寂の中に冬の侘しさが籠っており、下京という場所(貴族が暮らす上京に対して庶民の暮らす下京)の感じと、しっくり溶け合った情景だ。

N君:上京と下京にそんな違いがあったとは全く知りませんでした。それにしても俳句というのはたった17文字しかないのに、表現している内容は深く広いです。僕にはよく分かりませんが、その俳句の中の蕉風というのは「陰性の美」に重きを置いているらしいです。

A cold rain is falling on the snow.  Winter evening is also getting dark in the downtown of the capital.  There is a faint suggestion of desolation in the humble dwellings far from the Imperial Palace.

S先生:まずまずの出来です。下町の冬の侘しさがよく表されています。英作文シリーズも残すところわずかで、総仕上げの段階に入りました。

A night rain is falling silently on the snow in the neighborhood of a merchants' town.  Wintry dreariness can be felt in the quietness.  It seems to merge into the atmosphere of the town.

N君:先生の第3文冒頭の It は何を指していますか?

S先生:第2文「その静けさの中に冬の侘しさが感じられる」の内容全体をこの It で受けています。したがって第3文は「冬の侘しさがこの街全体の雰囲気に溶け込んでいるようだ」といった意味になります。