kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第122回 2021.7/18

桐壺62:(母君の言葉つづき)かしこき仰せ言をたびたびうけたまはりながら、みづからはなむ思う給へ立つまじき。

こうして恐れ多くもかたじけない御言葉をたびたび承っておりますが、私はどうしても、自分から思い切って参内しようという決心がつきません。

N君話し言葉の中で話し手が自分自身の行動を表す動詞(とくに「思う、見る、聞く」)に対して「謙譲の給う」を使っている、ということが分かってきました。

Although I have been frequently given too honorable words from Him, I cannot dare to go into the Palace according to His invitation.

S先生:into は普通に to でよいと思います。以下に示した私の作文でもN君に合わせて dare を使っていますが、むしろ無いほうがスッキリするかもしれません。上位の者が下位の者に何かを与える場合、give よりも厳めしい動詞として bestow があります。bestow+もの+on+人「ものを人に授ける」という意味になります。例えば He bestowed many favors on me.「好意を与えてくれた」 の場合、そこには彼が上で私が下という上下関係が存在しています。make up one's mind to do「決心する」はもうおなじみですね。

Although His Majesty has often bestowed graceful words on me, I cannot make up my mind to dare to go to the Palace.

今回の英作談義は「what ~ S+like」について考えてみましょう。一般に What is a nobel ? 「小説とは何か?」であって大上段に振りかぶった意味になりますが、like がくっつくとマイルドな感じになって、What is the nobel like ? 「その小説はどんな小説ですか ?」となります。不定冠詞が定冠詞に変わっているところにも注意して下さい。