kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第250回 2021.11/23

桐壺190:御子ども、あまたはらばらにものし給ふ。

左大臣には何人もの夫人との間にたくさんの子供があった。

N君:「ものす」というのはいかにも日本語らしい便利な言葉で、周辺状況に合わせて無数の意味を成します。辞書によると「居る・ある」「行く・来る」「生まれる・死ぬ」などいろいろあります。

There were a number of children between the Minister of the Left and his many wives.

S先生:a number of と the number of の違いに気を付けてください。不定冠詞の場合は「たくさんの~」、定冠詞の場合は「~の数」です。ここではこれでよいです。

The Minister of the Left had many children among several ladies.

いつも難しい話ばかりしているので今日の英作談義は易しい話をしましょう。「不定詞の to と前置詞の to」について考えます。不定詞の場合は to の後に来る動詞は必ず原形ですが、前置詞の場合は to の後に来る動詞は動名詞ですから、気をつけましょう。たとえば  He used to drive a car.「昔は運転していたが今はやらない」。He is used to driving a car.「運転に慣れている」。前者は He would often drive a car. とだいたい同じ、後者は He is accustomed to driving a car. と同じです。おなじみの熟語では look forward to なども動名詞が来るので気をつけておきましょう。不定詞の場合は代不定詞といって I went there because I wanted to. という言い方があります。当然 to のあとに go が隠れているわけで、繰り返しを避けるためにこのように to だけになってしまったのですね。

最後に would often と used to do の違いについて少し触れておきます。上述のように両者はだいたい同じなのですが、厳密に言うと異なります。After lunch he would (often) take a nap. の場合は「昔を回想する気持ち」が強くて「よく昼寝をしたもんだったなあ」と懐かしむ気持ちです。一方、After lunch he used to take a nap. の場合はどちらかというと「昔は昼寝をしたが今はもうしてません」の意で「昔と今の違い」を強調する気持ちです。かなり細かいことなのでN君は気にしなくてもよいです。「S先生がなんか言ってたなあ」くらいでよいです。