kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第206回 2021.10/10

桐壺146:かれは人の許し聞こえざりしに、御こころざしあやにくなりしぞかし。

桐壺更衣はもともとの出自からして他の后たちが見許すことができない者であったのに、あいにくと帝の御寵愛がむやみに深かったのが不幸のもとであった。

N君:Apart from the Lady Fujitsubo, the late Kiritsubo was born in a subordinate clan, which many Princesses were unable to overlook.  Her birth as a commoner provoked their resentment toward all her behaviours.  In spite of such a fierce circumstance, she had unwillingly received an excessive affection from the Emperor.  All the stuff was the cause of her ill fortune.

S先生:第1文の the Lady Fujitsubo はこのままでもOKかもしれないが、the Lady of Fujitsubo というふうに of を入れたほうが良いでしょう。また be born in ~ ですが、ここはこれまでも何回か出て来たように in ではなくて of にして下さい。from でもOKですが of のほうが良い。in はいけません。第4文の stuff は「ガラクタ」の意が強いのでここでは things を使い、そのあおりで was を were に変えておきましょう。

Thus the Lady of Fujitsubo lived a satisfactory life.  It was because she was from a lower rank that other Princesses envied and hated the Lady of Kiritsubo.  And what mede her unhappier was the Emperor's extraordinary affection for her.

こはちょっと凝った作りになっているので説明しておきます。第2文の she は藤壺ではなくて故桐壺です。第1文に藤壺が登場しているので、普通に読むと第2文の前半にある she を藤壺だと思いますよね。でも後半を見て下さい。形式主語 It を受ける that節の最後に故桐壺が登場していて、「前半の she は実は後半の故桐壺を受けていた」つまり「代名詞が先に来て本物が後に来る」という現象が起きているわけです。そんなアホな、と言う人もいるでしょうが、英語ではこういうことがたまにあるので気を付けて下さい。第2文冒頭の形式主語 It の中にすでに故桐壺が含まれているために、このような一見奇妙な現象が起きたのです。

N君:今日は珍しいものを見せていただきました。