kn0617aaのブログ

文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第201回 2021.10/5

桐壺141:心細きさまにておはしますに、(帝)「ただわが女みこたちの同じ列(つら)に思ひ聞こえむ」と、いとねんごろに聞こえさせ給ふ。

こうして四の宮も後ろ盾を失って心細い身の上にならざるを得ない。そこで帝は「それならばただ私の女御子(おんなみこ)たちと同じように思うことにしよう」と、まことに懇篤なる申し出をなさった。

N君:Thus the fourth lady lost her influential supporter and could not but fall into an unstable condition.  Therefore the Emperor made a polite offer again to her, saying "Such being the case, I will just consider you to be equal with my Princesses."

S先生:Thus the fourth Princess was alone, with no one to support her.  "Then I will treat her as one of my own daughters,"  the Emperor cordially offered to invite her to Court.

今日の英作談義は refer to です。比較的よく見る割にもう一歩使えないのは、学生さんが「その根源的な意味をはっきりととらえていないから」だと思います。refer to というのは「人が、ある事や人に対して、明確かつ直接的に、コメントする」の意です。ここから、言及する、関係する、~と呼ぶ、~を求めて照会する、調べる、のようないろいろな意味が出てくるために、多義語となり把握しにくくなってしまうのです。たとえば notes referring to today's lecture 「今日の講義に関するメモ」。They refer to him as a traitor.「裏切り者と呼んでいる」。この refer to A as B という言い方は頻出ですね。この他の例文を大修館の辞書から拾ってみましょう。I am not refferring to you.「君のことを言っているのではない」。I often hear her refer to her childhood.「子供の頃の話をするのを何度も聞く」。The  rule refers only to pedestrians.「歩行者のみに適用」。I referred to the company for his work record.「彼の職歴を知りたくて会社に問い合わせた」。どうでしょうか。なんとなくつかめてきたでしょうか。要するに「ピシッと何か言う」という感じですね。訳し方は場面場面で変わってきますが、そこがまた面白く、かつ難しいところでもあります。