桐壺48:夕月夜のをかしきほどに出だし立てさせ給ひて、やがてながめおはします。
夕方の月の美しい時分に命婦を出立させ、帝はそのまま物思いに沈んでいらっしゃる。
N君:While making her set off from the Palace just in the evening when the moon was shining beautifully, He remained there in a deep thought.
S先生:以前言ったように英語で最も難しいのが冠詞です。thought は思索・瞑想の意味の場合は不加算なのに、a bright thought about ~ 「~についての名案」のような場合は加算なのです。今回の場合は不加算名詞と考えられるので a は除外しましょう。このあたりが英語の厄介なところで、実を言うと私もまだわかっていないのです。
Just then a beautiful evening moon was shining, while the Emperor was lost in deep thought.
N君:be lost in thought「考えにふける」で、この thought は不加算名詞。