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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第317回 2022.1/29

帚木88・89・90:(左馬頭の言葉続き)余りむげにうちゆるべ、見放ちたるも、心安くらうたきやうなれど、おのづから軽き方にぞ覚え侍るべし。つながぬ舟の浮きたるためしもげにあやなし。さは侍らぬか」と言へば、中将うなづく。

といっても、あまり単純に夫を放任して好き勝手にさせていると、当初はこの妻は気楽で可愛げがあるように見えるけれども、自然自然と軽んじられるという結果になるから、これもある程度はちゃんとつないでおくようにしなくてはいけません。岸に繋いでいない舟が、行方も知れず漂っていくようなことになるのも、まあ面白からぬものだ。そうじゃありませんか、ねえ。」と舌をふるって左馬頭が弁じ立てると、頭中将は思い当たるふしがあると見えて、深く頷いた。

N君:ようやく左馬頭の長い長い演説が終わりました。ホッと一息です。

However, too little is as bad as too much.  It is true that her little strain on him seems confortable for him, but the irresponsible looseness will result in his thinking lightly of her in the future.  Therefore she has to keep an appropriate rein on him.  It is unfavorable that a boat untied along the shore wanders to no particular destination, isn't it ?  I believe you agree with me."  Samanokami ended his long speech.  Seeming to agree to the eloquent remarks, To-no-Chujo nodded deeply.

S先生:第1文は「過ぎたるは及ばざるが如し」の主語と述語を入れ替えた趣向ですね。なかなか機知に富んでいて面白い。この場面で左馬頭は「妻が夫を放任するのは、きつく縛るのと同じくらい悪い」と言っているのですから、「少なすぎるのは過剰とおなじくいけない」と作文したN君の発想はとても良かったと思います。第2文は It is true that ~, but ~ 「なるほど~ではあるが、でも実は~」というおなじみの構成で、内容も良いのですがどこか硬さが抜けません。特に but 以下が硬いです。硬さのもとは irresponsible looseness のような抽象名詞だと思います。確かに抽象名詞は便利ですが、多用すると文が硬くなるので気をつけましょう。といってこの第2文がいけないわけではなくて、これはこれで立派な文です。第3文の rein「手綱」 には笑ってしまいました。夫は妻に頭が上がらぬものです。ところでここは、同じ発音の reign「君臨」でも意味が通りますね。面白い偶然です。rain, rein, reign は全て同じ発音です。

However, if she lets him have his own way, she seems to be manageable and lovable to him at first.  But he will soon come to make light of her. She will have to handle him properly and severely to some extent.  As a boat not tied up along the shore will drift away somewhere, so will he behave as badly as he pleases.  Do you disagree with me ?"  Sama-no-Kami ended his long speech.  To-no-Chujo nodded as if he were reminded of something.

N君:S先生の第4文に As SV, so SV 「ちょうどSがVするのと同じように、SもVする」が出ました。後半のSVに語順の変化が起きているのは何故ですか。

S先生:一般に副詞を強調しようとして前に持って来たときに助動詞がつられて出て来ることがあり、ここもそれに似た状態だと考えて下さい。この構文の時は、この語順変化は絶対ではありませんので、気軽に As ~, so ~ の形を使って欲しいと思います。この形は英作文をする上で非常に便利な形なので、是非とも使えるようになりましょう。