長恨歌 その31: 春風桃李花開日 秋雨梧桐葉落時
春風桃李(とおり)花開くの日、秋雨梧桐(ごとう)葉落つるの時。
春の風に桃やすももの花が咲きはじめる日や、秋の雨に梧桐の葉が散る時には、わけても悲しみがつのる。
N君:漢文の対句は美しいが、英語にはコテコテの対句表現は見かけません。長文の中でときどき対句的になっている部分があると、グッと理解し易くなるのは、やはり私が東洋人だからでしょうか。
He feels sad especially when peach and plum trees begin to be in bloom in a spring wind and when paulownia trees shed their leaves in an autumn rain.
S先生:対句の感じが出ていてとても良いと思います。以下に示した私の作文では、「S+知覚動詞+O+原型 and O+原型」の形にしてみましたが、やや無理筋の感なきにしもあらず、です。
His sorrow deepened especially when He saw peach and plum blossoms bloom in a spring wind and an autumn rain fall, shedding paulownia leaves.
N君:たしかに O があんまり長くなると訳が分からんようになりますね。