2022-10-11から1日間の記事一覧
古文研究法44-2 堤中納言物語:いとほしきを、男「などかう宣(のたま)ふらむ。やがてにてはあらず。ただしばしの事なり。帰りなばまた迎へ奉らむ」と言ひ置きて出でぬる後、女、使う者と差し向かひて泣きくらす。 その言い草が可哀そうなので、夫は「なんだ…
古文研究法44-1 堤中納言物語:女「ここに迎えてむとて言ふなめり、これは親などあればここに住まずともありなむかし、年ごろ行く方も無しと見る見るかく言ふよ」と、心憂しと思へどつれなくいらふ。「さるべきにこそ。はや渡し給へ。いづちもいづちもいなむ…