2022-10-07から1日間の記事一覧
古文研究法36-2 源氏物語柏木:さるは、この世の別れ去り難きことはいと多く、おほかたの嘆きをばさるものにして、また心のうちに思ひ給へ乱るることのはべるを、かかる忌(いまわ)の際(みぎは)にて、何かはもらすべきと思ひはべれど、なほ忍び難きことを誰に…
古文研究法36-1 源氏物語柏木:心には重くなるけぢめも覚えはべらず。そこと苦しきこともなければ、たちまちにかくしも思ひ給へざりしほどに、月日経で弱りはべりにければ、今はうつし心も失せたるやうになむ。惜しげなき身をさまざまに引きとどめらるる祈り…