古文研究法67-2 古今集:かはづ鳴く井手の山吹散りにけり 花の盛りに会はましものを
カジカの鳴く井手の山吹は散ってしまったなあ、花盛りに会えるものなら会いたかったのになあ。
N君:花の盛りを見たかった、と歌っているのでしょう。「花の盛りの時期にあなたに会いたかった」と読むのは多分読み過ぎだろうと思います。京都府南端の井手町は聖武天皇施政下で743墾田永年私財法を出した橘諸兄(たちばなのもろえ)の本拠地で、山吹の名所です。
The flowers of Yamabuki in Ide town, where frogs are always croaking, have already scattered. I should have appreciated them in full bloom.
S先生:上出来です。第1文の Ide town は town を除外して Ide だけでよいと思います。be always ~ing 「いつも~している」は適切に使うことができました。第2文の should have p.p. は「実現しなかった過去のことを思い描きながら、~すればよかったなあ」を言っています。ここも適切に使うことができました。
The flowers of Yamabuki in Ide, where river frogs are croaking continuously, have all fallen. How I wanted to see them when they were in full bloom !