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文系科目ダメダメな中高生・浪人生のための英作文修行

オリジナル勉強風呂Gu 第543回 2022.9/12

古文研究法8 枕草子:うち解くまじきもの。えせ者。さるは、良しと人に言はるる人よりも裏無くぞ見ゆる。

気の許せない者、それは身分の低い者。だけれど、彼らは、上流だと世間で言われる人よりも隠し隔てがないように思われる。

N君:「さるは」は逆接語で「しかし、けれども」の意ですが、江戸時代くらいになると順接で「というのは」と言う意味に使われることがある、と小西先生は述べておられます。現代語の感覚ではこの江戸時代の意味になりますので、要注意の言葉です。

It seems hard for me to be frank with those who are in low ranks.  But they are likely to be more honest than those who people say are in high ranks.

S先生:前回とはうって変わって上出来です。It seems hard for me to be frank with those who ~ という出だしがなかなか凝った表現で感心しました。後半の関係代名詞には people say という挿入句が用いられていますね。このような挿入句が自然に出て来るようになると、英語の力もワンランク上がっているのが分かります。

You cannot be too careful in keeping company with persons of lowly birth.  But they seem to be more frank than those who are said to be from upper-class families.

N君:先生の第1文は「低い身分の人達と付き合うにあたって、いくら気を付けてもそれでよいということはない」の意でよいですか?

S先生:それでよいです。cannot~too~ の文です。I cannot thank you too much.「いくら感謝してもしきれません」「御礼の申し上げようもありません」の意です。えせ者というのはあまり慎み深くないので、あることないことしゃべりちらかす性質があり、そういう人達にはうっかりしたことは話せない、話すと誤解を生んで大変なことになる、という具合に清少納言は考えていたのでしょう。確かにそういうことはあるでしょうね。