2022-09-23から1日間の記事一覧
古文研究法21-2 増鏡:(七条院=後鳥羽院母の手紙)「あさましく、かくて月日経(へ)にけること。今日明日とも知らぬ命のうちに、いまひとたび、いかで見奉りてしがな。かくながらは死出の山路も越えやるべうもはべらでなむ」など、いと多く乱れ書き給へるを、…
古文研究法21-1 増鏡:たとしへ無く眺めしほたれさせ給へる夕暮れに、沖の方にいと小さき木の葉浮かべると見えて漕ぎ来るを、あまの釣り舟かと御覧ずるほどに、都よりの御消息(せうそこ)なりけり。黒染めの御衣(おんぞ)、夜の御ふすまなど、都の夜寒に思ひや…